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2026年02月06日 AM09:20

AhRの活性化は腸の炎症を抑制し、バリア機能を保つ

東京工科大学は1月20日、食用などとして身近なハーブ「セージ」に含まれる天然成分が、炎症によって壊れる腸のバリア機能を修復する効果を持つ可能性を明らかにしたと発表した。この研究は、同大応用生物学部の西野勝俊講師らの研究グループによるもの。研究成果は、「Phytomedicine Plus」オンライン版に掲載されている。


画像はリリースより
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腸には、体内への異物の侵入を防ぐ「腸管バリア機能」が備わっており、その破綻は炎症性腸疾患(IBD)など、多くの疾患の発症に関与している。このバリア機能は、腸の上皮細胞同士をつなぐ「タイトジャンクション」によって維持されているが、炎症性物質によって容易に損なわれる。近年、芳香族炭化水素受容体(AhR)の活性化が、腸の炎症を抑え、バリア機能を保つことが明らかになってきた。AhRは、体の中でスイッチのように働き、特定の食品成分や体内物質を受け取ることで細胞の働きを調整するタンパク質で、腸のバリア機能の保護や炎症を抑える重要な役割を有している。実際に、体内で産生される化合物「6-formylindolo3,2-b-carbazole(FICZ)」はAhRを活性化し、腸管バリア障害を改善することが報告されている。一方で、食品や植物由来の成分が同様の働きを持つかについては、十分に解明されていなかった。

研究グループは、ハーブの一種である「セージ」から、複数のジテルペノイドをAhR活性化物質として見出しており、今回の研究では、これら天然由来成分による腸管バリア機能の保護について検証した。

天然成分が炎症性物質で低下する腸のバリアの強さやタイトジャンクションの構造を保護

その結果、セージに含まれる天然成分のうち、2種類のジテルペノイド(「β-ヒドロキシ-9(11),13-アビエタジエン-12-オン」および「マルゴロン」)が、腸の細胞同士のつながりの強さの指標となる経上皮電気抵抗(TEER)を有意に上昇させ、腸のバリア機能を守る働きを持つことが明らかになった。これらの成分は、炎症性物質によって低下する腸のバリアの強さを回復させること、また、腸の細胞同士をつなぐタイトジャンクションの構造を保つ働きも示された。

AhR受容体を介してNF-κBを抑え、バリア機能を低下させる酵素の過剰な働きを抑制

さらに作用の仕組みを調べたところ、炎症を促進するNF-κBというシグナルを抑えることで、バリア機能を低下させる酵素の過剰な働きが抑制されていた。これらの効果は、腸の健康維持に関わるAhRという受容体を介して起こることが示された。

将来的にはIBDの新規治療や予防法開発につながる可能性

今回の研究成果により、身近な植物由来の成分が腸の健康を支える新たな可能性が示された。「将来的にはIBDの新たな治療や予防法の開発につながる可能性がある」と、研究グループは述べている。(QLifePro編集部)

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