深田晃司監督の9本目の長編映画となる最新作『LOVE LIFE』が2022年9月9日(金)よりTOHOシネマズシャンテほかで全国公開される。

 予告編では「新しい家族を作る。はずだったー」という意味深なテロップから始まり、手話で会話する元夫婦の妙子とパク、それを複雑な表情で見つめる二郎の姿や、二郎と元恋人の山崎が口づけを交わす姿などが収められている。

 本作は、構想期間20年を経てついに完成させた至極の人間ドラマ。物語の着想のきっかけとなったのは、日本を代表するミュージシャン・矢野顕子の楽曲「LOVE LIFE」。同曲は1991年に矢野がニューヨーク移住後に発表した初のアルバム「LOVE LIFE」に収録された隠れた名曲。静謐なピアノ音と、濁りのない透き通った歌声が聴く者を甘美な陶酔感とともに優しく包摂し、「ひとつとして、同じ形をした愛は無い」のだということを歌ったこの深遠なる名曲を、深田監督は、「愛」と「人生」に向き合う一組の夫婦の物語として完成させた。深田監督にとって楽曲の映画化は初の試みとなった。

 愛する夫と愛する息子、幸せな人生を手にしたはずの妙子に、ある日突然降りかかる悲しい出来事、そこから明らかになる本当の気持ち。そして彼女が選ぶ人生とは……。

 本作で主人公・妙子を演じたのは、深田組初参加となる木村文乃。突然訪れた悲しい出来事によって、家族の平穏が壊れ、それまでの日常が瓦解していく中で、それでもなお生き続けなければならない孤独を抱えながら「愛」と「生」に向き合う妙子。木村は妙子の、嵐の前の静けさが孕む寧静な佇まいと爆発しそうな激情を、自分の人生を全て肥やしにしてぶつけて表現している。

 妙子の夫、二郎役には、映画『峠 最後のサムライ』や主演ドラマ「ダブル」(WOWOW)など、映画やドラマで活躍する永山絢斗。妙子の元夫、パクを演じるのは、ろう者の俳優・手話表現モデルとしても活躍する砂田アトム。二郎の元恋人、山崎を演じるのは、昨年は『モンスターハンター』でハリウッドデビュー、「ウェンディ&ピーターパン」で舞台に初挑戦するなど活躍目覚ましい山崎紘菜。また、二郎の母・明恵には『37セカンズ』(20年)の神野三鈴、父・誠には『バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~』(21年)の田口トモロヲと、日本の映画界において欠かせない2人がそろう。そのほか、三戸なつめも出演する。

監督・脚本:深田晃司
主演:木村文乃
配給:エレファントハウス
公式HP:lovelife-movie.com
©2022映画「LOVE LIFE」製作委員会&COMME DES CINEMAS

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