ワカサギの氷下引き網漁始まる 北海道・網走湖

北海道の網走湖で、厳冬期のワカサギ氷下引き網漁が始まった。温暖化の影響などで次第に減り、今もこの漁法で本格的にワカサギを捕っているのは網走湖だけという。
 操業初日の1月15日、氷の下に伸びたロープを組合員たちが発動機でたぐり寄せると、絞り込まれた網には体長10センチ前後の銀色のワカサギが約100キロほど入っていた。頭上には、おこぼれを狙うオオワシなどが飛び交っている。
 準備は、操業数日前から始まる。西網走漁協の組合員約30人が、凍結した湖上をスノーモービルで走り回り、水深約3メートルの沿岸部約40カ所に漁場を設定。チェーンソーで氷に穴を開け、水中にロープを通す作業を始めた。
 仕掛けは、上から見ると大きな扇形。「扇の頂点」にあたる「入れ穴」から沈めた網を両端の「すみ穴」へ広げ、「扇の要」にあたる「揚げ穴」から引き揚げる。揚げ穴から入れ穴、すみ穴までの距離はそれぞれ約180メートル。この仕掛けを三つ組み合わせたのが一つの漁場だ。

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