
写真はイメージです(たけぽん / PIXTA)
2026年10月10日 08時50分
秋の行楽シーズンを迎え、愛犬と遠出を楽しみたいと考えている人もいるだろう。
日本航空(JAL)が今年9月1日から、国内貨物として扱うすべての犬・猫を対象に実施している夏季の輸送制限は、10月31日で終了する。
ところが、涼しくなる11月以降も原則として預けることができない犬がいる。「雑種(ミックス犬)」だ。
JALは今年7月から動物の輸送ルールを変更し、ミックス犬については季節を問わず原則として受託を停止した。
純血種の犬は夏季の制限が終われば預けられるケースがあるのに、なぜミックス犬は一年中ダメなのか。JALに理由を聞いた。
目次
●高温に弱い「短頭犬種」
JALは今年7月、国内貨物として輸送する犬・猫について、受託制限を変更すると発表した。 大きな変更の一つが、夏季の輸送制限である。 これまでJALでは、高温に弱く、熱中症や呼吸困難を引き起こすおそれがあるとして、「短頭犬種」(鼻の長さが短い犬種)を中心に夏季の受託を制限してきた。 今年度は9月1日から10月31日まで、短頭犬種以外も含め、すべての犬・猫を原則として受託停止とした。来年度以降は5月1日から10月31日までが対象となる。 一方、ミックス犬については扱いが異なる。夏季だけではなく、季節を問わず原則として受託停止となったのだ。
●なぜ?「短頭犬の血統」を見た目では判断できない
なぜ、ミックス犬だけ通年で預けられないのか。理由の一つが、ミックス犬の「血統」にある。
JALは弁護士ドットコムニュースの取材に対し、次のように説明した。
「雑種(ミックス犬)につきましては、ご案内の通り、外見のみで短頭犬種の血統が含まれているか否かを正確に判別することが困難な場合がございます」
短頭犬種は、鼻が短いという身体的な特徴などから輸送時のリスクが高いとされ、JALでも従来から輸送を制限してきた。
しかし、ミックス犬の場合、見た目だけでは短頭犬種の血統が入っているかどうかを正確に判断できない場合があるという。
JALは、短頭犬種について「輸送リスクが非常に高い」としたうえで、ミックス犬については「その血統が含まれている可能性を排除できず、輸送時のリスクを確実に排除する観点から、時期を問わず原則としてお預かりを停止させていただく判断にいたりました」と説明する。
●ミックス犬で死亡事故があった?
では、今回のルール変更の背景に、実際にミックス犬が死亡したり、体調を崩したりした事例はあったのだろうか。
JALは2020年から2024年までに、犬や猫の死亡事例が複数発生していることをウェブサイトで公表している。これには、飼い主と同じ便を利用する「ペットとおでかけサービス」と、貨物扱いで輸送した事例の双方が含まれている。
弁護士ドットコムニュースは、ミックス犬や短頭犬種とのミックス犬について、実際に死亡事故などが発生したことが今回の判断につながったのか尋ねた。
これに対し、JALは「具体的な個別事例や統計データにつきましては公表を差し控えさせていただいております」と回答した。
そのうえで、ミックス犬の通年の受託停止について、「大切な命と安全を確実に確保するための予防的措置」と説明している。 また、ミックス犬を一律で受託停止とする判断には、獣医師など専門家の意見も反映されているという。 「安全基準の策定にあたっては、過去に専門家からいただいたご意見や獣医学における一般的な知見や社内外の状況を参考に総合的な検討を行っております」(JAL)

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