ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.09.28 13:35

米国のミシェル・スティール駐韓大使が秋夕(チュソク、中秋)を控えた23日、X(旧ツイッター)で公開したあいさつ動画。韓服姿のスティール大使は夫のショーン・スティール弁護士とソンピョン(松餅)を作りながら、「14歳で韓国を離れて以来、初めてここ(韓国)で秋夕を迎え、大切にしていた幼いころの思い出がよみがえる」と韓国語で紹介した。

その動画の各シーンには小さな犬がたびたび姿を見せて。スティール大使夫妻がソンピョンを作っている間、食卓の後ろをちょこちょこと行き来し、最後のあいさつの場面ではスティール大使の膝の上にすっかり収まっていた。米国にいたころから一緒に暮らし、韓国に連れてきた愛犬で、名前は「ヌリ」だという。

ヌリはスティール大使が米カリフォルニア州オレンジ郡のスーパーバイザーを務めていた2019年6月末、現地の保護施設から引き取ったシーズーだ。スティール大使は同年11月、フェイスブックにヌリの写真を掲載し、「私たちの新しい子犬であり、『チーム・スティール』の公式マスコット」と紹介した。当時の名前の表記は「NuriToo」だった。スティール大使をよく知るある人物は「フルネームはヌリトゥーだが、普段はヌリと呼んでいる」と話した。ヌリは「世の中」を意味する韓国固有語だ。

伴侶犬を公共外交の媒介として活用した前例もある。マーク・リッパート元駐韓米国大使は2014年の赴任当時、バセットハウンドの「グリグスビー」を韓国に連れてきて、散歩や野球場訪問などをともにし、グリグスビー専用のツイッターアカウントも作った。リッパート氏は2019年の訪韓当時、「グリグスビーのおかげで普段なら会わなかった人たちとも話すことができた」という趣旨で、公共外交の効果を振り返った。

スティール大使は赴任後、韓国系としてのアイデンティティーを前面に出し、家族とともに韓国に根を下ろす姿を見せている。赴任直後の8月には南大門市場でホットクを食べながら「昔の思い出が次々とよみがえった」と話し、両親が通っていた永楽(ヨンラク)教会も訪れた。19日には全南谷城(チョンナム・コクソン)でコンバインに乗って稲を収穫し、キムチを漬けるなど、韓国での日常を積極的に公開した。

家族の歴史も親韓的な活動の一軸となっている。先月21日、在韓米国大使公邸のハビブハウスを紹介する動画では、韓国戦争(朝鮮戦争)当時に南へ渡った両親の写真を公開し、「自由は決してただではない」と話した。母親のチョン・オクヒさんが1951年に梨花(イファ)女子大学国文学科に入学したものの学業を終えられず、74歳で復学し、2004年に入学から53年を経て卒業したエピソードも紹介した。ある消息筋は「夫とヌリ、両親の歴史や母親の学生時代まで個人史を明かしながら、『韓国系米国人大使』というアイデンティティーを一連の活動を通じて表現している姿だ」と話した。

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