芸人・バービーさんの暮らしの中心にいる愛犬・神。笑いも癒しも生み出すその存在は、時に孤独に寄り添う心強い味方でもある。かけがえのない絆と日常について話を聞いた。

■神は人間のように空気も笑いも読める。でもその分、命令は聞きません(笑)どうやら自主性を重んじているようです。

▲「これからも、神のための時間を家族でちゃ んと作ってあげたいです! それが神にとっ て至福の時だと思います」 と、バービーさん は笑顔でお散歩の瞬間を楽しむ。

神(かみ)と名付けられた一頭の犬が、これほどまでに日常の中心になるとは――。芸人・バービーさんの暮らしを覗いたとき、その言葉が決して大げさではないことに気づかされた。

撮影現場に現れたバービーさんの愛犬・神は、ポメラニアンとトイ・プードルのミックス。しかしその姿は、一般的なイメージを裏切る。14キログラムという堂々たる体格に、ふわりとした毛並み。愛らしさと迫力を同時にまとったその存在は、確かに“神”と呼びたくなるような不思議な魅力を放っていた。

▲「3カ月の時点で3キログラムもありましたが、今は14キログラムに。サモエドになりたいのかもしれません」と語るバービーさん。

「うちの神は、人間みたいに空気を読むんです。でも犬じゃないので、命令には従いません(笑)」

そう語るバービーさんは、終始楽しげだ。神は人の感情の機微を察し、場の流れを変える“間”を心得ている。例えば、彼女が『YouTube』の撮影で言葉に詰まれば、絶妙なタイミングで動き出し、自然と笑いを生む。シリアスな空気が漂えば、ふっと起き上がって空気を和ませる。その振る舞いは、まるで共演者のようでもある。

▲撮影現場にいるスタッフたちにも神は陽気な笑顔を振りまいてくれた。たまらないモフモフな存在感にスタッフ一同メロメロ!

「注目されるのも大好きで、特に若い女性にはすり寄っていくんですよ。娘がちやほやされてると、“僕も!”ってはしゃぎ出しますし(笑)」

どこか自分に似ている、とバービーさんは笑う。人が好きで、自由で、少しルールが苦手。だが同時に、ひとりの時間も大切にする繊細さを持ち合わせているという。

▲「今日の撮影中もそうですが、人が大好きで、注目を浴びるとすごい元気になっちゃうんですよ!」と、神について話すバービーさん。

そんな神との出会いは、少し特別だった。通常の流通には乗らなかった“大きすぎる”子犬。埼玉県の保護施設で出会ったその存在に、バービーさんは一目で心を奪われた。

「飲み水の器に顔を突っ込んで寝てたり、他の犬に圧倒されて転んだりしてて。“なんて鈍くさいんだろう”って。でも、その不器用さがたまらなく愛しくて」

ご主人はトイ・プードルを望み、ご自身はサモエドに憧れていた。だが目の前のそのコは、まるでその両方をつなぐ存在に思えたという。そうして迎えられた神は、名前の通り“すべての中心”に。

暮らしは、確実に変わった。かつては「ワンメーターでもタクシーに乗るほど」外出嫌いだった彼女が、今では毎日の散歩を楽しみにしている。家族で出かける朝の時間、土手を駆け回る休日。そのどれもが、神の存在によって彩られている。

「私の頭の中は、神のことばかり。仕事中も神が気になり、自宅のペットカメラを頻繁にチェックしてしまいます」

▲「次はどこに行きたい? 何が食べたい?」と、バービーさんは神と常に会話をしていた。

忘れられない瞬間も振り返ってくれた。焼き鳥の串を誤って飲み込んでしまった神が、血を吐いた夜。手術を覚悟したその瞬間、奇跡のように自力で串を吐き出し、事なきを得た。

「あの時は本当に焦りました。でも、串を“ピュッー”って吐き出したのが、なんだか神らしいなって」

笑いながら語るその裏には、深い愛情と、かけがえのない存在を守りたいという強い想いがにじんでいる。

■どんなに幸せでも訪れる孤独な瞬間も、神はずっと味方でいてくれる。神の存在自体が、私の支えです!

「母親になって、“誰にもわかってもらえないかも”って思う時があるんです。でも、そういう時、私には神がいます」

「娘が生まれ家族が増え、暮らしはさらににぎやかになりました。その一方で、思うようにいかないことや、ふと取り残されたように感じる瞬間が訪れることも。そんなとき、ふとリビングをのぞくと、神はまるで待っていたかのようにお股を広げていてくれるんです。私はそのお股に身体を預けます。撫でてほしいと静かに合図を送り、何も言わずにそっと寄り添います」

その時間は、言葉以上に心をほどいてくれる。まさに神は“ずっと味方でいてくれる存在”なのだ。人にはうまく言えない感情も、弱さも、神はすべて受け止めてくれる。だからこそ、どんなに満たされている日々のなかでもふいに訪れる孤独の瞬間に、神の存在が確かな支えになるのだ。

「今、神が娘のしつけをしてくれてる気がします。ちゃんと怒るんですよ、“それダメだよ”って」

家族が共に過ごす時間の中で、家族としてのカタチも少しずつ育まれていく。これから家族で叶えたい夢も、すでに描かれている。

「キャンピングカーで、家族みんなで旅をしたいですね。九州とか四国とか、まだ行ったことのない場所を、皆で一緒に巡りたいな」

どんな景色の中にも、いつも神はいる。バービーさんの隣で笑い、時に寄り添い、また新しい思い出を重ねていく。

すべての中心に、神がいる――。

それは、ただの愛情表現ではない。どんな瞬間にも寄り添い、揺るがない安心をくれる存在への、絶対的な信頼のカタチなのだ。

 

 私に娘が生まれてから、キミは寂しい思いをしていないかな。ふと、そんなことを考えると、胸がぎゅっと締めつけられるよ。

私たちが娘に手をかけているあいだ、トボトボと離れていく後ろ姿を見ると、たまらなく切なくなるの。

本当にキミをめちゃくちゃ愛しているよ。だからね、『大好きだよ』って、何度でも、毎日伝えさせてね。

たまに『もういいよ、うざいよママ』って言いたげな顔をするキミも、全部まるごと、愛しくてたまらないよ。

 

 

【DOG LOVER】

バービー

1984年、北海道生まれ。お笑い芸人。2007 年にお笑いコンビ『フォーリンラブ』を結成。TBS『ひるおび!』のコメンテーターや、TBS ラジオ『バービーとおしんり研究所』のパーソナリティを務める。生まれ故郷北海道・栗山町の町おこしにも尽力。YouTube『バービーちゃんねる』では、最新美容や女性の悩みについてのトピックが話題に。自らプロデュースした『ピーチ・ジョン』とのコラボ下着を発売するなど活動の幅を広げている。

@fallin.love.barbie

 

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<写真=小澤義人/構成・文=小出健太郎>

 

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