ペット避難 課題山積み 藤沢市獣医師会「普段から備えを」〈藤沢市〉

ペット避難 課題山積み

能登半島地震では、災害時のペットとの同行避難について多くの課題が浮き彫りになり、市内でも市や獣医師らによって非常時を想定したあらゆる整備が進められている。

現在市内の避難所では、震災時に81件の指定避難所で同行避難が可能となっているが、同室はできず、外での飼育が基本となっている。また、風水害時には28件の避難所で同行避難が可能な他、秋葉台文化体育館では同伴が可能でペットも一緒に室内に入れる。

藤沢市は、東日本大震災後の2012年に市獣医師会(武田繁幸会長)と「災害時における動物救護に関する協定」を締結。被災により負傷した所有者不明の動物の一時収容や応急措置、避難所内でのペット相談、公衆衛生指導の実施が盛り込まれている。

こうした中、同会は現在県や市との細かなすり合わせや、被災した際に動物保護団体などボランティアの受け入れなどに関しても協議を進めている最中だという。しかし武田会長は「まだまだ課題が多い」と吐露する。行政との協議が進む一方で、避難所の運営は各自治会町内会が主導する形であるため、「各地域で理解を深めてもらえるよう啓発や活動、情報交換の必要性も感じている」という。

「飼い主の皆さんにはぜひ、普段からの備えをしっかりしておいてほしい」とも。ケージやフードなど物資の備えの他、ペットの性格も踏まえた訓練も推奨している。ケージに慣れさせたり、避難所に向かう練習をしたりして、家族が避難時間を短縮できるようなシミュレーションの実施を呼びかけている。

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