北海道・知床沖の観光船沈没事故で、1日朝、「KAZU 1」が陸揚げされ、事故後初めて船体が乗客家族に公開されました。家族はその場で花を手向けたということです。
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1日朝、「KAZU 1」は、2本のベルトがかけられ、多くの作業員に囲まれていました。網走港に到着して5日、ついに、ブルーシートに覆われたまま作業台船からつり上げられました。ブルーシートの隙間からは船の後方部分が見える場面もありました。
約30分かけトレーラーにのせられ、船体が陸へと移されました。多くの作業員や電線にひっかからないよう、高所作業車からも見守られ、港近くの保管場所へと運ばれました。
船の一部とみられる板状のものも運び込まれる中、船体が再びつり上げられると、初めて船底があらわになりました。ブルーシートの隙間からは、黒い船底に白い傷のようなものが見え、船底の中央より少し左後方部分には穴があいていることがわかりました。
「KAZU 1」は保管場所で、さらにブルーシートで覆われました。午後2時半には乗客家族を乗せたバスが到着し、希望した9家族27人に対し、船体が初めて公開されました。船尾側に献花用のテーブルが設置され、家族は、そこに花を手向けたということです。
現場に立ち会った海上保安庁の職員は「最初に見られた時は、かなりつらかったと思います。涙を流されて見られている方もいらっしゃいました。途中からは冷静になって、しっかりと船体を見られていた方も多かったと思いますし、最後まで涙を流しながら見られていた方もいらっしゃいました」と話していました。
沈没事故では、1日時点で12人の行方がわかっていません。1日も海上保安庁などが行方不明者の捜索を行っていますが、新たな手がかりはみつかっていないということです。
（2022年6月1日放送「news every.」より）
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