国会では13日、岸田政権が発足して初めての予算委員会が開かれました。

子育て世帯への“10万円給付”をめぐり、岸田総理は、自治体が希望すれば、年内に全額現金で一括給付できるようにすると方針転換しました。

自民党・高市政調会長:「クーポンを基本とした給付については“事務費が高い”“地方自治体はワクチン接種などコロナ対応で業務多忙”“現金10万円を一括給付すべき”といったご指摘がございます。地方自治体の負担を軽減する観点から、現在どのような方策を考えているのか」

岸田総理:「年内からでも、先行分の5万円給付と合わせて、10万円の現金を一括で給付する形で、選択肢の一つとしてぜひ加えたい」

10日まで、政府は自治体に対して“全額現金”での給付を認めるのは「6月末までに、クーポン給付を開始できない場合に限る」としていました。

方針転換の理由を、自身の“聞く力”によるものだとする岸田総理。一方で「クーポンが原則」との姿勢は崩していません。

立憲民主党・長妻衆院議員:「クーポンを基本とするということは、10万円を現金で一括給付する場合は何らかの要件があるということか」

山際経済再生担当大臣:「極力簡単な形でやりたいと思っているので、何か抑制要件のようなものを設けるつもりはない」

岸田総理:「何か特定の条件を付けて審査をすることはない」

長妻議員は“年内に一括で現金給付するための財源を自治体が立て替えた場合、その分を国は後から、きちんと補てんするのか“と質しました。

立憲民主党・長妻衆院議員:「『簡単な要件がある』とおっしゃいましたから、“簡単な要件”に反した場合、現金の補てんがないケースもあるのでは、という懸念がある。“条件はない”ということで本当よろしいんですね。無条件で、お金を立て替えたら戻ってくると、補てんされるということでよろしいんですね」

岸田総理:「事後に自治体に補助金を交付する形で、政府としては対応していきたいと」

しかし、自治体には、混乱が広がっています。

寝屋川市・広瀬市長:「正直、もう少し早く方針を示して頂きたかった。各自治体は、12月の議会をやっている最中。予算を支出しようと思うと、ここで議決を取らないといけない。寝屋川市は13日で12月議会が最終日を迎えましたので、今、議決を頂いているのは、前半の5万円分。これについては年内27日に支給」

残りの5万円については、年明けに臨時議会を開いて対応します。

寝屋川市・広瀬市長:「議員に集まって頂かなアカン。1月に議会はないので。そういう手続きなく、一括で出せるに越したことはない。もう少し早く(方針を)頂けたら、10万円の一括給付はできた」

すでに先行する5万円の給付を始めた自治体もあります。愛知県大府市では、中学生以下の子ども約1万人を対象に、13日に5万円が振り込まれました。

愛知県大府市・岡村市長:「未曽有の危機。トップダウンで指示しなければいけない。スピード感が大切ということもあわせて、職員と意識共有した」

一日でもはやく配ろうと、現金給付が閣議決定される前から特別準備チームを立ち上げ、市役所をあげて進めてきました。しかし、ここにきての方針転換。改めて現金5万円を配ろうとすると、振込手数料など約300万円が二重にかかります。

愛知県大府市・岡村市長:「早く方針を示して頂いて、我々に通知してもらわないと。後半の5万円、現金かクーポンか分かりませんけど、この事務処理も滞る状況。やはり自治体に、ある程度の裁量を頂かないと、非常に我々としてはやりにくい」

13日の国会では、国の雇用調整助成金の受給をめぐって、内閣官房参与を辞任した石原伸晃氏の問題も追及されました。

立憲民主党・小川政調会長:「落選者の失業対策じゃないか。官邸は民意を軽視してるんじゃないか。そもそも、何のための任命だったのか。一連、辞任に至る経過のなかで、総理ご自身の任命責任をどのようにお考えになっているか」

岸田総理:「混乱ということについては、否めないと思っている。この点については、私は申し訳ないということを申し上げている」

新たに新型コロナ対策を担当することになった大臣たちも、予算委員会での初の答弁に立ちました。

立憲民主党・長妻衆院議員:「ワクチン担当(大臣)に聞きますが、3回目のブースターワクチンは、メーカーをどこにするか国民が選べるのか」

堀内ワクチン担当大臣:「3回目のブースター接種においては、メッセンジャーRNAワクチンでお願いしたいとお伝えしている」

立憲民主党・長妻衆院議員:「メーカーは選べるんですか」

堀内ワクチン担当大臣:「モデルナ社、またはファイザー社でお願いしたいとお伝えしている」

立憲民主党・長妻衆院議員:「選べるんですか」

審議が何度か中断する場面もあり、最後に答弁に立ったのは、堀内大臣ではなく、後藤厚生労働大臣でした。

後藤厚労大臣:「供給制約のなかで選べない場合もあるが、少なくとも本人が選ぶことができる仕組みになっている」

安倍元総理が全世帯に配布した、いわゆる“アベノマスク”のその後についても問われました。

立憲民主党・小川政調会長:「アベノマスク3億枚作った。8000万枚が残っている。1万130円。約100億円を保管している。去年の保管費が6億円、今年の保管費が3億円。どうしますか、8000万枚のアベノマスク。総理、当時は政調会長だったが、賛成していたんですか。残った8000万枚、どう処分するつもりか」

後藤厚労大臣:「いずれにしても、昨年マスクを配った時には、本当のマスクがない状況で、真剣になんとかマスクを供給しようと。その後、各施設からの要望もなくなり、不良在庫になったのはご指摘の通り」

“不良在庫”になっているとは認めたものの、今後どのように処分するのかについての言及はありませんでした。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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