WHOシニアアドバイザー 進藤奈邦子医師)
『今までに出現した変異株とは比べ物にならないくらい遺伝子変異が多い。』『オミクロン株は、ウイルスの遺伝子解析をすると系統樹(ウイルスの家系図)がかけるんですが、家系図の中に収めてみると、どの家系からもすごく離れている。それが一番この株を心配だと言い出した理由』

WHОの進藤医師は、これまで数多くの感染症対応にあたってきました。

WHOシニアアドバイザー 進藤奈邦子医師)
『(人間の細胞に付着する)スパイクタンパクの部分に30くらいも変異があるということになると、かなり構造が変わってくる可能性がある。その構造が変わってくると、ワクチンによっては効果が低くなるかもしれない。』『もしかするとオミクロン株は感染力が高くなっているけども病原性は低くなっているかもしれないんです。今その情報を一生懸命集めているところなんですけど』

具体的な感染力や重症化リスクなど、まだわかっていないオミクロン株。WHОでは現在分析を進めている最中だといいます。

WHOシニアアドバイザー 進藤奈邦子医師)
『世界中の動物実験を行っているラボとつないで、動物からいろんなデータをもらおうというデータの研究作戦会議が開かれました。それから今日まさにワクチン戦略会議が行われます』『オミクロンは動向を注目する必要があるが今感染が増えている国はまずデルタ株の感染対策をしなくちゃいけない。それができていればオミクロン株にも対応できるはず』

一方、オミクロン株の発生後、日本は外国人の入国を全面的に禁止するなど水際対策を強化。多くの国々もアフリカ南部からの渡航を制限しました。この各国対策の影響を受け、オミクロン株を最初に発見した南アフリカの研究所では、研究に必要な試薬を入手するのに苦労しているといいます。

病理学者アリソン・グラス博士)
『(発表することで)全世界からアフリカ南部に対するリアクションがあるだろうに、なぜ黙っていなかったのかと多くの声がありました』

WHOはこの状況に、懸念を示しています。進藤医師も、“感染者が出た国を出る時の慎重な審査”と“受け入れる国での検疫や隔離”は必要とした上で、こう警鐘を鳴らします。

『早く見つけて早く報告したがゆえに、渡航が禁止されると物資の流通が滞る、共有したことで罰が与えられるということになると、どこの国も(変異株を発見した)情報は公開しないっていう方向に行っちゃいますよね。とても危険な行為だと思っていますね』

世界中で収束が見えない新型コロナ。ここ1か月ほどで感染者が急増しているドイツでは、オミクロン株の感染者も15人見つかっていて、さらなる拡大への懸念が強まっています。政府は、2日、新たな規制を発表。ワクチンを打っていない人は、食料品や薬局を除くほぼ全てのお店の利用ができなくなります。

ドイツ在住 モーゲンスタン陽子さん)
『ワクチン未接種の人に対するほぼ完全なロックダウンのような感じになっている』『(感染対策は)続いています。去年の3月くらい、一番最初はみんなマスクに文句言ってましたけど、今はすごく守っていますね』

バイエルン州は、ドイツの中でも特に感染者が多い地域。屋外ではマスク着用の義務はありませんが、屋内での着用は、高性能マスクに限るとしています。

ドイツ国民)
オミクロンは危険だと思うし心配です。ワクチン接種や接触を控えるしか対策はないと思います。

進藤医師は、オミクロン株の出現をこう捉えています。

WHOシニアアドバイザー 進藤奈邦子医師)
『世界中の(感染対策の)システムをもう一回テストできるわけですね。過去の2年間のコロナ対策できちんと感染症の世界的危機に立ち向かうことができるようになったかというテストケースだと思ってほしいですよね』
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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