監督/清水康彦
原案/ビンチェンゾ・ナタリ
出演
菅田将暉
杏
岡田将生
柄本時生
田代輝
山時聡真
斎藤工
吉田鋼太郎
謎の部屋で男がトラップによって胴体のイチ部をブロック状に撃ち抜かれて殺される
謎の部屋で目覚めた後藤裕一(菅田将暉)
そこには、越智(岡田将生)と宇野(田代輝(たしろ ひかる))がいた。
そこに現れるのが、行動派の井手(斎藤工)だった。彼は他の部屋にトラップがないか、靴を投げ入れて確認しつつ、安全となれば移動をしている。
そしてもうひとり、謎の女性甲斐(杏)とともに、行動を続ける5人。
とある部屋で、安東(吉田鋼太郎)と出会い合流。
次々へ部屋を移動する中、部屋の出入り口に3桁✕3の数字があることにきづく。
その数字の整合性を合わせていくことで、素数があるかどうかの法則を見つける。
徐々に行動が実を結びかけていくか、それとともに6人の中での過去と現在、脱出するための思いが見え隠れする
そして、それは 力関係にも影響を及ぼうとしていた。
原作は 1998年に日本で公開された映画で、当時は衝撃的だった
映画的にはグロいシーンもあるが、全てにおいて、未解決のまま、ただ一人生き残るエンディングに多くの映画ファンが虜になった
今回は公式的なリメイクということではあったが、賛否別れている
その理由としては、キャラクターの個性のフリ幅が微妙なこと
例えば、
原作だとカザンという、当初はナンの役にも立たない、足を引っ張る祖運剤だったキャラクターがいた。しかし彼はサバン症候群であるとともに、数学の知識と解析能力がずば抜けていることがわかり、物語が一気に進み出すという、ギャップによる面白さがあったが、今回はそれが薄い
とはいうものの、ラストのとあるキャラクターの謎を深める行動やとあるキャラクターの続編を思わせるフラグなど面白い部分も十分にある
さらに、社会におけるひずみやジェネレーションギャップなども描いており、今の社会への投げかけも十分に行われている
前作を知らないほど面白いかもしれない
ただリメイク論争がまた起きそうな予感がする1本
「CUBE」と比べ本作はナタリ公認……もとい、企画はハリウッド発である。本来は「セブン」や「アイアンマン」シリーズ、「GODZILLA」(2014)のタイトルバックを手掛けたカイル・クーパー率いる海外監督・撮影チームが「日本を舞台にしたCUBE」を想定して製作する予定だったものの、コロナ禍の影響で来日が不可能に。結果的にクーパーの企画資料をもとに現在の製作陣にて撮影・製作が行われたということもあり、きっちりと正しくリメイクとしての役割を果たしている。
今回キューブ内部のキャラクター配置は原作とは全く異なり、数学の天才や陰謀論者、正義に熱い警察官は登場しない。会社役員、バイトの青年、ただの学生といわゆる日本的な登場人物に置き換えられ、結果彼らの対立も非常に飲み込みやすいものになってい
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