新型コロナに感染した人が回復した後、「日常生活」は自然に取り戻せるものではなく、実は様々な苦労があります。住んでいる市や町が元患者をサポートをしたくても、地元の自治体は県が調べた患者の情報を知らされないため支援もできず、歯がゆい思いをしています。
<新型コロナ元感染者>「(退院してから)不便は人に会いたくないからバスに乗らなくなったりとか街にいかなくなったとか。すごい親しい人にはむしろ言いにくい案件」
新型コロナに感染した人は回復した後、自身のことを話しにくくなり、人目を避けることも増えて孤立してしまいがちだといいます。
先日、県内23の市を代表して4人のトップが川勝知事を訪ねました。県の2021年度予算への要望が主な目的でしたが、この席で熱海市長が話題にしたのが新型コロナの感染者に関する情報の少なさです。
<斉藤栄熱海市長>「どこにお住まいの誰かという情報は基本的には県しか持っていない。感染者やその家族が心身ともに健康になれる手助け後押しするために、まず第一歩として感染者の情報を市町に提供できないか」
感染者に関する情報は政令市である静岡市と浜松市を除き、すべて県が管理しています。感染者やその家族は誹謗中傷に悩まされることがあります。1日も早く日常生活を取り戻してもらうために、市や町が手を差し伸べようとしても情報がなくできないと言うのです。
<川勝平太知事>「秘密にするということではなくて、それなりの理由があってプライバシーを守るならできますけれど、個別の事情に応じてやったらいいかなと」
すべての感染者の情報を市や町に提供するのはプライバシー保護の点から難しいというのが川勝知事の答えでした。しかし、新型コロナに感染した経験のある人は、市町が状況を把握しているだけでも安心感に繋がるのではと話します。
<新型コロナ元感染者>「市役所が全然知らないでしょ。それでも町の人は知りたいからクラスターじゃなくても誰なのどこなのと噂は飛びますよね。相談する人がいないので自分で判断してやっているだけ。いろいろ試行錯誤があると思うが、市だけでも全員じゃなくて特別な課を持ち、そこだけでも情報を把握しておくのは今後のためにも必要なんじゃないかなと思う。問い合わせに対して何かするということは無理かもしれないけど(自分のことを)把握してもらっている課があると安心感につながりますよね、これからも」
7月にクラスターが相次いだ熱海市は、県の曖昧な情報発表による風評被害に悩まされました。感染者へのサポートはもちろん、感染拡大を防ぐためにも県の情報を、市や町が受け取ることが大切だと県市長会のトップでもある斉藤熱海市長は考えています。
<斉藤栄熱海市長>「(今後の感染要望対策を効果的にするためには出来るだけ具体的などこの地域のどういう方が)どういう状況で新型コロナが発生したのか。店名についても基本的には公開してもらうことにより風評被害も防げるし、次の効果的な対策にも繋がる。(感染者が)仮にその中で困ったことがあった場合にちゃんとそれをフォローする体制が、県あるいは市にありますよ、用意があると伝えることが大切」
最近は年齢や性別といった基本的な情報についても公表を望まない感染者が多くいます。プライバシーを守るために仕方がない部分はありますが、せめて地元の行政には詳しい情報を出せないのか、市や町が県に求めています。
#オレンジ6 10月9日放送

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