栃木県足利市で70年続く清涼飲料メーカー「マルキョー」。今では珍しくなったビン入りラムネを製造しています。
マルキョー・増子春香専務:「(納品先は)県内の道の駅とか観光地、あとはスーパーとかですかね」
そんなラムネですが、コロナ禍で売り上げが大きく落ち込んでいます。
マルキョー・増子春香専務:「やはりお祭りとか、この町ですと大きな花火大会がある。そちらの中止というのが大きく出ています」
実はこの会社では、厳しさを増すラムネの売り上げを意外なものでカバーしてきました。
マルキョー・増子春香専務:「こちらがワインを作るためのタンク」
なんとワインも作っているのです。ラムネの消費が減る、秋口から生産できるためです。ところが・・・。
マルキョー・増子春香専務:「今回、コロナの関係でアルコールがあまり飲まれなくなった。二重に打撃は受けている」
東京・中野区にある創業90年の老舗「東京飲料」もピンチに陥っています。
東京飲料・肥田木泰彦さん:「(夏は)一日中、機械を動かしていたんですけど、(ラムネ製造は)いま1週間に1回、半日ぐらい」
一時は大量の在庫を抱え、賞味期限が過ぎて泣く泣く廃棄したことも。
東京飲料・肥田木泰彦さん:「悲しいです、1回作って詰めたものを、そのままふた開けて、流して捨てなきゃいけないっていうのが」
窮地に陥ったラムネメーカーに助け舟を出したのは都内にある日本旅館でした。
ラムネで作った葛切りを宿泊客に無料でふるまっています。在庫のラムネが、見た目も涼し気な和のスイーツに。
星のや東京・赤羽亮祐総支配人:「せっかく用意したラムネがお客様の元に届けられずに困っているとお話を伺いましたので、私たちが微力ながらお力になれればと」
東京飲料・肥田木泰彦さん:「もう本当に感謝、感謝ですね」
近年は海外にも販路を広げているラムネ。伝統の灯を絶やすわけにはいきません。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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