福岡県と熊本県では午後2時前、活発な雨雲が連なる“線状降水帯”が確認され、気象庁は「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。
熊本県和水町では、町内を流れる川が氾濫したため、町内全域に『緊急安全確保』を出しました。これは、5段階の警戒レベルのうち、危険度が最も高い『レベル5』です。同じ県内の菊池市でも、一部の地域に『緊急安全確保』が出されました。熊本県では、熊本市など、県内16の市町村に、避難指示が出されています。
交通機関にも影響が出ました。九州新幹線は、午前8時半ごろから、大雨のため、熊本と鹿児島中央の間で、一時、運転を見合わせました。熊本県知事は、警戒を呼び掛けました。
蒲島知事:「今後も引き続き大雨が続くことが予想されていて、重大な災害発生の可能性が高まっている。ご自分やご家族の大切な命を守るため、お住まいの市町村から出される避難情報をしっかり確認いただき、空振りを恐れず、早め早めの避難をお願いする」
大分県日田市内を流れる三隈川は、増水し、濁流となっていました。日田市では、去年7月の豪雨災害で、川が氾濫。川沿いの宿泊施設には土砂が流れ込むなどして、甚大な被害が出ました。
みくまホテル・諌山泰崇専務:「去年の水害を思い出す水かさまで増えているので心配している。10年に一度とか、何十年に一度とかっていう雨が、ほんとに毎年、毎年、1年に一度の雨になりつつあるので、観光も、ほかの方々の生活も含めて、心配ではある」
土砂崩れも起きました。福岡県久留米市と大分県大分市を結ぶ国道210号。大分県九重町で、のり面から土砂が流れ込み、一部で通行止めとなっています。九重町では、一部地域に『緊急安全確保』が出されました。
九州では、わずか2日間で、平年の8月1カ月分を超える雨量となった地点が、28カ所に上ります。
この雨は、西日本から東日本にかけて停滞する秋雨前線に向かって、非常に暖かく湿った空気が流れている影響によるものです。多い所では、3年前の夏に起きた西日本豪雨に匹敵するような雨量に達する恐れがあり、今後も厳重な警戒が必要です。
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