活躍する選手たちを輸送面から陰で支えるバスの運転手が「感染対策が不十分だ」などと労働環境の問題点を指摘しています。
選手や大会関係者を輸送するため、全国約600のバス会社から一日最大2200台の車両と延べ8万人の運転手が携わっています。
五輪関係者を輸送するバス運転手:「新型コロナ対策で消毒されているっていうイメージは全くないですし、ここにいると安全かというと、そうでもない気が僕はしますね・・・。多分、皆がそういう状況だと思います」
この男性が問題だと主張するのは、各地から集められた運転手が宿泊する施設の一つ。
大会関係者を輸送するバス運転手が滞在している施設、東京・渋谷区にある研修センター。中の様子を宿泊する運転手が撮影していました。
この施設は元々、ホテルではなく、主に合宿などに利用されてきたそうで、一部の部屋には水回りがなく、トイレや風呂、洗面台は共同。特に、朝と夜は行列ができるほど混雑するといいます。
五輪関係者を輸送するバス運転手:「大概の部屋は3畳よりもちょっと広いくらいの部屋で、施設内はボロボロでカビ臭くて・・・。うーん・・・、ここには戻って来たくないという場所です。冷蔵庫が(部屋に)ないんですよ。一応、フロントみたいな所に『冷蔵庫を置いてあります』って言うけど、家庭用の冷蔵庫が1台だけ置いてあって、それを共同で、例えば何十人かで使いなさいでしょ?誰もそんな所に入れませんよ」
オリンピックが開幕する前の7月8日から輸送の仕事に従事しているこの男性は仕事以外は原則、外出禁止を求められ、食事はほぼ毎日、近くのコンビニ店で弁当を買って食べているそうです。
また、約20人のドライバーを派遣している西日本のバス会社では宿泊先で「疲れが取れない」などといった現場からの声を受け、自前で宿泊先を変更し、約150万円の費用を負担したと明かしました。
一方、大会組織委員会にバス運転手の実態について対応を取材したところ、用意した施設から退去した例があることは把握しているとし、次のような回答がありました。
大会組織委員会広報:「事業者には施設がホテルではないことをご説明し、ご理解のうえでの利用をお願いしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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