人工知能(AI)に仕事を奪われたり、経済に悪影響が及んだり、政治プロセスが混乱したりすることを、愛する人が亡くなること以上に恐れているだろうか。チャップマン大学が2026年に実施した第12回「米国人の恐怖に関する年次調査」によると、そうした人は少なくない。
チャップマン大学は米カリフォルニア州にある私立大学だ。今回の調査結果では、AIに関する不安が上位10項目に2つ入ったほか、ランキングの随所に登場した。
2026年に米国人が特に恐れていることは、次の通りだ。
恐れていること「非常に恐れている」「恐れている」と回答した割合2025年の順位
政府高官の汚職61.1%1位
米国が再び世界大戦に巻き込まれること58%6位
AIが政治プロセスに悪影響を及ぼすこと51.9%新規項目
愛する人が重い病気になること51.8%2位
愛する人が亡くなること50.6%5位
経済や金融の崩壊50.6%3位
AIが経済に悪影響を及ぼすこと49.7%新規項目
政府による個人データの追跡48.9%10位
生物兵器による戦争48.2%12位
テロ攻撃47.3%15位
米国人が最も恐れていることは、2025年から変わらず「政府高官の汚職」で、その割合は実に61.1%に上った。米国が再び世界大戦に巻き込まれることは、2025年の6位から2位に上がった。
愛する人が重い病気になることや亡くなることは、おそらく誰もが抱き得る、ごく一般的な不安だろう。これらも引き続き上位10項目に入っている(それぞれ4位と5位)。
一方、今の世の中を考えれば、AIへの不安が入っているのも大いにうなずける。上位10項目に入ったAI関連の不安は、選挙プロセスへの悪影響(3位)と経済への悪影響(7位)だ。中間選挙が迫る中、これはまったく意外なことではない。
チャップマン大学の研究チームは、シカゴ大学の調査機関NORCに委託し、4月に成人1221人を対象とするオンライン調査を実施した。
ただし、この調査はAIを悪いものとして描いているばかりではない。チャップマン大学で経営学と経済学を専門とするアシスタントプロフェッサーのSeth Benzell氏によると、この技術への期待も示されているという。
「それまで作れなかったものを作れるようにしてくれるAIやロボット、という形で説明すると(中略)人々の期待はぐっと高まる」とBenzell氏は述べた。
もっとも、AIはランキングの上位以外にも複数登場している。「AIが環境に悪影響を及ぼすこと」(43.2%)、「AIが人間関係に悪影響を及ぼすこと」(42%)、「AIが職場で人間に取って代わること」(同じく42%)、「職場でAIの上司の下で働くこと」(19.1%)、「自分の仕事をAIに評価されること」(19.3%)、「AIを搭載した技術を使って働くこと」(17.2%)などだ。
テクノロジーに関するほかの不安もランクインした。「政府による個人データの追跡」(48.9%)、「サイバーテロ」(45.7%)、「政府が米国内でドローンを使用すること」(34.2%)、「自分には理解できない技術」(23.5%)、「職場での技術の変化」(12.6%)などが挙がった。
人々が長年抱いてきた、軽視できない不安も引き続きランキングに入っている。経済の崩壊、生物兵器による戦争、テロ攻撃は、いずれも不安を抱くのが十分に理解できるものだ。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。
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