まもなく国内最大級の文化の祭典=国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭が高知県で初めて開かれます。「よさこい高知文化祭2026」と名付けられた、この祭典の見どころをまとめました。

国内最大級の文化の祭典「よさこい高知文化祭2026」がいよいよ10月25日に開幕します。

この祭典は、文化の価値を継承・発展し、文化芸術の振興を図る「第41回国民文化祭」と「第26回全国障害者芸術・文化祭」の統一名称で、高知県内での開催は今回が初めてです。

12月6日までの期間中、県内全市町村を舞台に250以上もの芸術・文化に関する事業が展開されます。

主催者である県の担当課に、よさこい高知文化祭で目指すことを聞きました。

■高知県よさこい高知文化祭課・松本真樹課長
「県の芸術文化のさらなる振興と、特に中山間地域に伝わる伝統芸能の再興・継承を目指したいと考えている」

よさこい高知文化祭は春野総合運動公園で開会式が行われ、天皇皇后両陛下もご出席されます。
会場では、県内の複数の伝統芸能が披露される予定で、その1つが1000年以上もの歴史を持つ津野山古式神楽です。

10月12日の夜。

津野町西庁舎では、津野山古式神楽保存会のメンバーが開会式に向けた練習に励んでいました。

津野山古式神楽は鳴り物という大太鼓、小太鼓、笛、金属製の打楽器の演奏にあわせて面をつけた舞人が中央で舞を披露します。

日本神話をもとにした神楽は、神様を招いて祈りや感謝をささげるもので、津野山古式神楽には17演目ありますが、開会式で披露するのは神様の先導者である「猿田彦(さるたひこ)」という演目です。

■津野山古式神楽保存会・嶋崎義豊副会長
「(神に捧げる)神歌に物語がちりばめられている。この(津野)地域を悪魔たちから守りますよといういうことを神歌で猿田彦が申し上げる。口上を済ませて、鳴り物が始まり、それから舞が始まる」

開会式で演目を披露するメンバーたちは、一生懸命、練習を続けています。

意気込みを聞きました。

■参加者
「1113年も続いてるこの古式神楽というものを、私たちがやらしてもらうということがまず幸せなことで、(開会式で)披露させてもらう事に幸せを感じている」
「私も、父、祖父、ずっと続いて幼い時からお宮に行って(神楽の)音を聞いて育ったので、やっぱり孫と一緒に練習することで、つないでいきたいなと思う」

津野山古式神楽保存会のメンバーは現在60人いて、毎週月曜日の夜に練習を続けているほか、津野町では次の世代へと継承するため、中学校でも津野山古式神楽の練習を取り入れてきました。

国の重要無形民俗文化財にも指定されている津野山古式神楽は、よさこい高知文化祭の開会式だけでなく、11月1日に丸ノ内緑地で開かれる「土佐の伝統芸能まつり」でも見ることができるということです。

また、よさこい高知文化祭では伝統芸能だけでなく、さまざまな文化芸術が企画されています。

このうち高知県をはじめ、全国でも行われているのが巨大紙相撲。

等身大の段ボールで作った力士を戦わせる楽しい遊び文化ですが、今回はよさこい高知文化祭場所と題して、初めて県下全域で開催し、地区予選を勝ち抜いた力士が11月29日の東洋電化中央公園で行われる本場所に出場し、初代横綱を決めるということです。

そして、既に高知市のイオンモール高知で始まっている体験型ミュージアム。

名画と現代の技術を融合させたこのミュージアムでは、名画を鑑賞するのではなく名画の中に入りこむというスタイルで、新しい芸術鑑賞の視点を私たちに届けてくれます。

体験できるのは、ゴッホやセザンヌなどの名画のほか、よさこい高知文化祭ならではのモネの庭や絵金が描いた屏風の世界に浸ることもできます。

一方、よさこい高知文化祭は国民文化祭という役割だけでなく、第26回全国障害者芸術・文化祭という役割もあわせもっています。

■高知県よさこい高知文化祭課・松本真樹課長
「大会の目的のもう一つに、障害のある方を含めた多様な方の社会参加を促進したいという思いがあるので、共生社会の実現につながればと考えている」

よさこい高知文化祭のイベントに出場する学校の1つに、日高特別支援学校があります。

10月15日、体育館では高等部の3年生が沖縄の踊り「エイサー」を練習していました。

3年生は、パーランクーという片面のみに皮が張られた太鼓や大太鼓などを上手にならしながら音楽にあわせて踊ります。

歌詞を上手に歌う生徒や、笑顔で太鼓をならす生徒。

全身を使う難しい振りつけは、担任の先生が丁寧に指導し、何度も練習していました。

今回、生徒たちは、よさこい高知文化祭の事業の1つとして11月28日と29日に東洋電化中央公園で開かれる「心踊る、文化咲く」フェスティバルで演舞を披露します。

3年生たちは1年生の時からエイサーを習っていて、2025年、よさこい高知文化祭の1年前イベントでも演舞を披露しています。

これまで一生懸命練習をしてきた生徒たちに、思いを聞きました。

■3年生女子
「パーランクーを鳴らしてエイサーを踊ることが大好きで、楽しいです」
「しめ太鼓に挑戦して、明るく元気に踊ります」

日高特別支援学校では中学部の生徒も手作り太鼓を使って演奏するということで、よさこい高知文化祭では障害のある人が芸術・文化を楽しむ姿を通して、多様な人々が感動を共有し、喜びを分かち合うことができます。

■日高特別支援学校・倉光志保校長
「これまでほんとに下を向いてもじもじしていたような状況から、ダンスを通して生き生きと表現することの楽しさを子供たち自身が感じてると思っています。特別支援学校の生徒ですけれども、障害があってもこんなに生き生きとダンスができるんだなとか、こんなににこやかに素晴らしく自分らしく表現ができるんだなという所をみてもらえたらなと思います」

県内各地で多くの県民が伝統芸能や新しい文化芸術を披露し、そしてまた、会場を訪れた人たちが多彩な文化・芸術を味わうことができる、心踊る、文化咲く「よさこい高知文化祭2026」はまもなく開幕です!

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