欧州連合(EU)が電気自動車(EV)部品の70%以上を域内で調達することを義務付ける方針を推進する中、欧州での現地生産基盤を持つHyundai Motor Groupもサプライチェーン現地化という新たな課題を抱えることになった。
29日付の日本経済新聞など外信報道によると、EUはEVの最終組み立てを域内で行い、バッテリーを除く部品の70%をEU産で満たすことを求める産業加速化法(IAA)を協議中だ。基準を満たせない場合、購入補助金や公共調達、公共オークション、社用車関連の優遇措置などで不利益を受ける可能性がある。法案は早ければ2028年に施行される見通しで、EUは欧州議会と理事会での議論を経て、今年12月に最終案を確定する計画だ。
今回の法案の背景には、急増する中国製EVの攻勢がある。欧州自動車工業会(ACEA)によると、今年1~8月のVolkswagen Group・Stellantis Group・Renault Groupなど欧州大手3社の合算市場シェアは49.8%となり、前年同期の52.0%から2.2ポイント低下した。これら3社の合算シェアが50%を下回ったのは、Stellantis発足以来初めてのことだ。
一方、同期間における欧州市場での中国完成車メーカーの合算シェアは7.1%から11.2%へと4.1ポイント上昇した。BYDの欧州販売台数は9万5,898台から23万4,099台へと144.1%急増し、Chery Automobileは5万4,742台から20万7,871台へと279.7%増加した。Leapmotorの販売台数も449.9%増加した。
Hyundai Motor Groupも中国製EVの攻勢と無縁ではない。今年1~8月のHyundai Motor・Kiaの欧州市場シェアは7.5%で、前年同期の8.1%から0.6ポイント低下した。Kiaは37万7,078台を販売し前年比9.0%増となったが、Hyundai Motorは30万9,174台にとどまり販売台数が12.6%減少した。
現地生産基盤は強み
法案が現実化した場合、Hyundai Motor Groupは域内組み立て要件には比較的容易に対応できるとみられる。Hyundai Motorのチェコ・ノショヴィツェ工場は年間約35万台の生産能力を持ち、Kiaのスロバキア・ジリナ工場も昨年約30万台を生産した。両工場を合わせると、中欧だけで年間約70万台規模の生産能力を確保している計算になる。
業界では、Hyundai Motor GroupがEU規制対象車両の約45%を現地生産しており、規制の影響は相対的に限定的だとみている。欧州販売向けEVの大半を域外で生産し輸入している日本の完成車メーカーに比べれば、状況ははるかに良好だという評価だ。
現地工場の電動化転換も加速している。Hana Securitiesによると、Kiaスロバキア・ジリナ工場の8月出荷台数に占める電気自動車(EV2・EV4)の比率は39.3%となり、1年前の11.2%から大幅に上昇した。Hyundai Motorチェコ工場も8月出荷台数の約半分をKona ElectricやTucson Hybridなど電動化モデルで占めた。チェコ工場ではHyundai Mobisのバッテリーシステム(BSA)生産施設も稼働中だ。
部品現地化とトルコの変数
しかし負担要素も少なくない。部品70%基準を満たすには、バッテリーや駆動系など中核部品の域内調達比率を大幅に引き上げる必要がある。生産拠点が欧州にあるという事実だけで、新たな原産地要件を満たすとは言い難い。
Hana Securitiesのソン・ソンジェアナリストは「欧州EV市場の成長が続く中、中国メーカーとの競争およびサプライチェーン再編が自動車業界の主要変数として浮上している」と分析した。
先月からトルコ・イズミット工場で量産を開始した欧州戦略型小型EV「アイオニック3」も変数だ。トルコはEUと関税同盟を結んでいるが加盟国ではないため、完成車の最終組み立て時に域内生産として認められるかは不透明だ。
さらに強力な競合であるBYDが今年1月にハンガリーで初の欧州乗用車工場の生産を開始しており、欧州内で2カ所目の生産拠点の用地を年内に選定する計画だ。長期的には欧州に組み立て工場3カ所とバッテリー工場1カ所を運営する構想も示している。中国メーカーも現地生産への転換を加速させているのだ。
完成車業界関係者は「Hyundai Motorは現地で戦略車種を生産しており、部品サプライチェーンも共に進出しているため肯定的な部分はあるが、部品条件まで全て満たせるかは精査する必要がある」と述べた。
EUは部品比率の算定方式や域外生産分の認定範囲など詳細基準を12月に確定する予定だ。今後、バッテリーセルや素材まで現地化基準を拡大した場合、Hyundai Motor Groupも欧州内の部品メーカーとの協力拡大や現地生産施設の追加確保が必要になる可能性がある。

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