
ヨルダン川西岸ラマラ西部で、入植者が掲げたイスラエルの国旗(2026年9月27日撮影)。(c)Zain JAAFAR/AFP
【AFP=時事】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で29日未明、100人を超えるイスラエル人入植者の集団が北部の村を襲撃した。鎮圧を試みたイスラエル治安部隊の3人が負傷したほか、パレスチナ人の住宅2棟が放火された。当局と住民が明らかにした。
襲撃が起きたのは西岸のジャルード村。2か月前に入植者による嫌がらせを受けて避難を余儀なくされたパレスチナ人家族の帰還を軍が支援している最中に起きた。
警察は容疑者1人を逮捕し、未成年者2人の取り調べを行っていると発表した。
イスラエル軍は、治安部隊が家族を自宅に戻そうとした際、周辺に「イスラエル人の暴徒100人以上」が集結したと説明。兵士や警察当局が集団の解散を試みたとした。
軍は「衝突の結果、警察官3人が軽傷を負い、治安部隊の車両1台が損傷した」ことを明らかにした。入植者らは道路を封鎖してタイヤに火を放ち、治安部隊に石を投げつけた他、村内のパレスチナ人の建物や車両にも放火した。
この襲撃により、退避を余儀なくされていた家族は、自宅に帰還することができなかった。
家族の一員であるマフムード・トゥバシさんはAFPの取材に対し、2か月以上前に自宅を離れざるを得なくなり、29日の襲撃まで自宅は入植者に不法占拠されていたと話した。
襲撃発生当時については、「妻と息子、私の3人で車に乗り、前後に軍の車両が同行するなかで自宅へ向かった」が、家に到着すると入植者らからの攻撃を受けたとし、兵士らが催涙スプレーで集団に対抗したと説明した。
29日の事件を受け、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「一部暴徒」による治安部隊への襲撃を非難。「こうした行動はコミュニティー全体に大きな害を及ぼし、任務を遂行するわれわれの部隊を妨害するものだ」と述べた。
イツハク・ヘルツォグ大統領も「放火や投石、暴力、そしてイスラエル国防軍兵士や警察官を負傷させる行為は厳格に禁止されており、いかなる行為も正当化できない」と指摘した。
パレスチナ保健省のデータに基づくAFPの集計によると、2023年10月にガザ地区での戦闘が始まって以降、ヨルダン川西岸でも暴力行為が増加しており、同期間中に戦闘員と市民を含む少なくとも1111人のパレスチナ人がイスラエル兵や入植者によって殺害された。
一方、イスラエル側の集計によると、同期間中にパレスチナ人による襲撃やイスラエル軍の作戦行動により、民間人や治安関係者を含む少なくとも49人のイスラエル人が死亡している。
イスラエルは1967年以来、ヨルダン川西岸を占領しており、300万人のパレスチナ人が暮らす同地域には現在、約50万人のイスラエル人入植者が居住している。
【翻訳編集】AFPBB News

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