
2026年のシルバーウィーク(9月19日〜23日の5連休)、三重県の宿泊市場は「中日は売り切り、最終夜だけが残る」という形で終わりました。敬老の日の9月21日(月・祝)泊は、旅館の推定OCC(OTA掲載在庫ベース)が宿泊1日前で99.5%・完売率99.2%、ビジネスホテルは99.9%・98.4%と、ほぼ全館が売り切れています。一方、秋分の日の9月23日(水・祝)泊は宿泊2日前の時点で旅館73.7%・リゾートホテル79.9%・ビジネスホテル70.7%にとどまり、完売率は旅館29.6%、ビジネスホテルでは3.0%でした。
さらに、連休明けの平日にあたる9月24日(木)泊と宿泊3日前時点で比べると、9/23は旅館で8.5pt、ビジネスホテルで17.5pt下回っています。連休の最終夜は「祝日だから強い」のではなく、翌日が平日であるために翌平日よりも弱くなる夜でした。本記事では45日前・30日前・直前の3点でこの構造を確認し、同じ形が現時点ですでに見えている10月の3連休(10/10〜10/12)に向けた打ち手を業態別に整理します。
対象: 三重県の旅館 N=124〜126施設・リゾートホテル N=27〜28施設・ビジネスホテル N=64〜66施設(宿泊日ごとの固定コホート)。本記事は価格水準を扱わず、稼働率はOTA掲載在庫ベースの推定値(推定OCC)、完売率はOTA等で掲載在庫が確認できない施設の割合(推定)で論じる。定義は記事末尾。データ時点: 2026年9月22日。
Key Takeaways
— 9/21(月・祝)泊は宿泊1日前で旅館99.5%・完売率99.2%、ビジネスホテル99.9%・完売率98.4%とほぼ売り切り(推定OCC・OTA掲載在庫ベース、2026年9月観測)。
— 最終夜の9/23(水・祝)泊は宿泊2日前で旅館73.7%・リゾートホテル79.9%・ビジネスホテル70.7%にとどまり、ビジネスホテルの完売率は3.0%。
— 同じ宿泊3日前の時点で、9/23泊は連休明けの平日9/24(木)泊を旅館で8.5pt、ビジネスホテルで17.5pt下回った。最終夜は翌平日より弱い。
— 翌日も休みの9/22泊は30日前71.1%から1日前98.4%へ+27.3pt追い上げた(旅館)。翌日が平日の9/23泊は30日前から+17.6ptにとどまった。
— 10月3連休の最終夜10/12泊は宿泊21日前で旅館・ビジネスホテルとも60.2%。9/23泊の同じ時点(旅館61.5%)とほぼ同じ水準で、同じ形がすでに出ている。
5連休の5泊を3点で並べる — 9/23だけが最後まで届かなかった
下の表は、5連休の各宿泊日について、宿泊日の45日前・30日前・直近の観測点での推定OCCと完売率を業態別に並べたものです。直近の観測点は9/19〜9/22が宿泊1日前、9/23は宿泊2日前です。シティホテルは三重県内で対象となる施設数が9施設と少なく、宿泊日ごとの推移を示せる規模に達しないため、本記事では旅館・リゾートホテル・ビジネスホテルの3業態を扱います。
三重県・業態別の推定OCCと完売率(2026年9月の5連休、45日前・30日前・直近)業態宿泊日対象施設/客室45日前 推定OCC45日前 完売率30日前 推定OCC30日前 完売率直近 推定OCC(観測点)直近 完売率旅館9/19(土)N=126/3,275室77.8%31.7%85.5%44.4%98.0%(1日前)88.1%旅館9/20(日)N=124/3,238室91.8%57.3%97.1%83.9%99.8%(1日前)96.8%旅館9/21(月・祝)N=124/3,238室86.9%46.8%96.0%77.4%99.5%(1日前)99.2%旅館9/22(火・休)N=125/3,271室63.4%13.6%71.1%19.2%98.4%(1日前)90.4%旅館9/23(水・祝)N=125/3,271室51.9%11.2%56.1%12.8%73.7%(2日前)29.6%リゾートホテル9/19(土)N=28/2,507室74.9%17.9%82.7%17.9%97.8%(1日前)60.7%リゾートホテル9/20(日)N=28/2,507室89.9%35.7%97.3%78.6%99.7%(1日前)89.3%リゾートホテル9/21(月・祝)N=28/2,507室87.9%35.7%96.0%60.7%99.8%(1日前)89.3%リゾートホテル9/22(火・休)N=27/2,399室69.9%7.4%79.6%14.8%98.9%(1日前)74.1%リゾートホテル9/23(水・祝)N=27/2,375室66.0%7.7%71.3%7.4%79.9%(2日前)22.2%ビジネスホテル9/19(土)N=64/6,985室71.0%31.2%79.2%26.6%99.3%(1日前)87.5%ビジネスホテル9/20(日)N=64/6,985室77.8%41.3%91.5%64.1%99.8%(1日前)95.3%ビジネスホテル9/21(月・祝)N=64/6,985室74.7%29.7%87.2%43.8%99.9%(1日前)98.4%ビジネスホテル9/22(火・休)N=66/7,144室59.1%6.1%67.4%12.1%94.7%(1日前)48.5%ビジネスホテル9/23(水・祝)N=66/7,144室51.7%1.5%55.8%0.0%70.7%(2日前)3.0%
出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成
まず目を引くのは、9/20(日)と9/21(月・祝)の強さです。旅館の9/20泊は45日前の時点で91.8%、30日前で97.1%に達しており、宿泊1か月前にはほぼ売り切りの状態でした。9/21泊も30日前で旅館96.0%・リゾートホテル96.0%です。完売率で見ても9/21泊は旅館99.2%・リゾートホテル89.3%・ビジネスホテル98.4%と、3業態すべてで「在庫が見つからない施設」が大半を占めました。
対照的なのが9/22(火・休)と9/23(水・祝)です。ただし、この2泊は同じ「連休後半」でも、動き方がまったく違います。9/22泊は30日前の時点で旅館71.1%・ビジネスホテル67.4%と出遅れていましたが、そこから宿泊1日前までに旅館で+27.3pt、ビジネスホテルでも+27.3pt、リゾートホテルで+19.3ptを積み上げ、旅館98.4%・リゾートホテル98.9%まで追いつきました。9/22泊は翌日も祝日なので、実質的には「連休の中日」として後から埋まったことになります。
一方、9/23泊は翌日が平日の木曜日です。旅館は45日前51.9%→30日前56.1%→2日前73.7%で、30日前から2日前までの上積みは+17.6pt。ビジネスホテルは51.7%→55.8%→70.7%で+14.9pt、リゾートホテルは66.0%→71.3%→79.9%で+8.6ptでした。上積みがゼロだったわけではありませんが、中日の3泊が90%台で終わったのに比べると、最終夜だけがはっきり残っています。最終日の9/23だけが伸び切らない形は隣県でも見られ、岐阜の同じ5連休については岐阜の秋5連休を逆算するで整理しています。
ブッキングカーブで見る「中日の追い上げ」と「最終夜の伸び悩み」
旅館のブッキングカーブを4つの宿泊日で重ねると、違いがよくわかります。9/21泊(紺)は45日前の86.9%からほぼ一直線に上がり、30日前の段階で96.0%に届いてから横ばいになります。9/22泊(灰の破線)は30日前付近から傾きが急になり、21日前83.8%→14日前91.5%→1日前98.4%と後半で一気に埋まりました。9/23泊(青の塗り)は同じ期間の傾きが緩く、14日前の65.5%から2日前の73.7%まで、直前の2週間で積み上がったのは+8.2ptです。
出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成
三重県・旅館の推定OCC(OTA掲載在庫ベース)のブッキングカーブ。対象 N=124〜126施設/客室3,238〜3,275室(主要予約サイト掲載ベース)。9/23は宿泊2日前が最新の観測点。
ビジネスホテルも形は同じです。9/21泊は30日前87.2%→14日前99.7%で売り切り、9/22泊は30日前67.4%から1日前94.7%まで追い上げました。9/23泊は30日前55.8%から2日前70.7%までで、完売率は3.0%(66施設中、在庫が確認できない施設は2施設程度)にとどまります。ビジネスホテルの9/22泊は推定OCCこそ94.7%まで上がったものの、完売率は48.5%で、旅館(90.4%)やリゾートホテル(74.1%)と比べて「残室を少しずつ抱えたまま当日を迎えた施設」が多かったことも読み取れます。
出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成
三重県・ビジネスホテルの推定OCC(OTA掲載在庫ベース)のブッキングカーブ。対象 N=64〜66施設/客室6,985〜7,144室(主要予約サイト掲載ベース)。9/23は宿泊2日前が最新の観測点。
完売率を業態別に並べると、最終夜の落ち込みはさらに鮮明になります。推定OCCは「どれだけ埋まったか」を、完売率は「売り切った施設がどれだけあるか」を示すため、推定OCCが70%台でも完売率が一桁〜20%台であれば、多くの施設がそれなりの残室を抱えていることを意味します。
出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成
三重県・業態別の完売率(直近観測点。9/19〜9/22は宿泊1日前、9/23は宿泊2日前)。対象 旅館 N=124〜126施設・リゾートホテル N=27〜28施設・ビジネスホテル N=64〜66施設。
最終夜は翌平日より弱い — 9/23と9/24を同じ時点で比べる
9/23泊の弱さは「連休の後半だから需要が細った」だけでは説明しきれません。同じ宿泊3日前の時点で、連休明けの9/24(木)泊と並べてみると、9/24のほうが3業態すべてで高い数値になっています。
三重県・連休最終夜9/23と翌平日9/24の比較(宿泊3日前時点、2026年9月21日観測)業態9/23(水・祝)3日前 推定OCC(完売率)9/24(木)3日前 推定OCC(完売率)対象施設旅館71.0%(23.4%)79.5%(41.6%)N=125/125リゾートホテル78.8%(11.1%)81.5%(14.8%)N=27/27ビジネスホテル71.3%(3.0%)88.8%(21.2%)N=66/66
出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成
とくに差が大きいのはビジネスホテルで、9/24泊の88.8%に対して9/23泊は71.3%、完売率は21.2%に対して3.0%です。翌朝が出勤日である最終夜は、観光客にとっては「帰る日」、出張者にとっては「まだ移動しない日」になり、どちらの需要にも乗り切れません。旅館でも9/24泊79.5%に対し9/23泊71.0%で、最終夜は連休明けの平日を下回りました。リゾートホテルは9/24泊81.5%・9/23泊78.8%と差は小さく、もともと平日需要を一定量持つ業態であることがうかがえます。最終日が連休明けの平日を下回る形は、滋賀の5連休のT-45/T-30/T-14逆算カレンダーでも宿泊前の段階で確認されていました。
この構造は、5連休に固有のものではありません。現時点の販売状況を見ると、10月のスポーツの日を含む3連休(10/10〜10/12)でも同じ形がすでに出ています。
三重県・10月3連休(10/10〜10/13)の推定OCCと完売率(2026年9月21日観測)業態10/10(土)10/11(日)10/12(月・祝)10/13(火)対象施設/客室旅館90.7%(54.0%)78.3%(26.2%)60.2%(9.5%)66.1%(24.0%)N=126/3,285室(10/13のみ125施設/3,270室)リゾートホテル84.8%(33.3%)82.3%(22.2%)72.4%(7.4%)70.7%(11.1%)N=27/2,375室ビジネスホテル90.2%(53.0%)73.9%(18.2%)60.2%(4.5%)65.5%(9.1%)N=66/7,144室
出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成
いずれも2026年9月21日観測(宿泊19〜22日前)の推定OCC(カッコ内は完売率)。現時点の販売状況に基づく値であり、宿泊日までに変動する。
3連休の初日にあたる10/10(土)泊は、宿泊19日前で旅館90.7%・ビジネスホテル90.2%まで進んでいます。これに対し、最終夜の10/12(月・祝)泊は旅館・ビジネスホテルとも60.2%で、翌日の平日10/13(火)泊(旅館66.1%・ビジネスホテル65.5%)を下回っています。9/23泊を同じ宿泊21日前の時点で見ると、水準もほぼ重なります。
三重県・連休最終夜の宿泊21日前の推定OCC比較(9/23泊と10/12泊)業態9/23(5連休の最終夜)21日前 推定OCC10/12(3連休の最終夜)21日前 推定OCC旅館61.5%60.2%リゾートホテル73.9%72.4%ビジネスホテル59.7%60.2%
出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成
9/23泊はここから宿泊2日前までに旅館で+12.2pt、ビジネスホテルで+11.0pt上積みしましたが、それでも中日との差は埋まりませんでした。10/12泊も、何も手を打たなければ同じ軌道をたどる可能性があります。逆にいえば、最終夜の弱さは宿泊3週間前の時点で見えており、打ち手を考える時間は残っています。同じ10月の3連休を別の県で追った例として、山梨県・10月3連休のブッキングカーブも参考になります。
三重県の旅館・リゾート・ビジネスホテルを運営するレベニューマネージャーへ — 示唆とアクションプラン
運営目線のインサイト
1. 連休の強弱は「祝日かどうか」ではなく「翌日が休みかどうか」で決まる。5連休のうち9/21泊と9/22泊はどちらも翌日が休みで、9/22泊は30日前時点で出遅れても最終的に旅館98.4%まで埋まりました。一方、翌日が平日の9/23泊は73.7%で止まっています。連休カレンダーを組むときは、祝日の夜かどうかではなく「翌朝に仕事があるか」で日をグループ分けしておくと、値付けや販売条件の設定を誤りにくくなります。
2. 30日前に出遅れた中日は、慌てて崩さなくてよい場面がある。9/22泊は30日前の旅館71.1%・ビジネスホテル67.4%から、直前までに+27.3ptを積み上げました。自館の中日の予約ペースが30日前時点で市場並みに遅れていても、それは「後から埋まる日」の通常の形である可能性があります。自館のペースを市場のカーブと重ねて、形が似ているかを先に確かめたい場面です。
3. 最終夜は業態ごとに「足りない需要」が違う。旅館・リゾートホテルでは観光客の帰宅日と重なり、ビジネスホテルでは出張者がまだ動かない日です。9/24泊のビジネスホテルが3日前88.8%だったことは、連休明けの業務需要そのものは存在することを示しています。旅館・リゾートホテルは「もう1泊してもらう」、ビジネスホテルは「翌朝の出張を前夜に引き寄せる」と、狙う相手を分けて考える余地があります。
4. 最終夜の上積みは直前型。9/23泊の旅館は直前2週間で+8.2ptと、少しずつですが最後まで動いていました。遠方の観光客よりも、県内や近隣から車で来られる層が直前に決めている可能性があります。最終夜の販売は、早い段階で決着をつけるより、直前まで取りに行く前提で組み立てたいところです。
以上を踏まえ、現時点で同じ形が見えている10月の3連休(最終夜10/12)を題材に、時間軸ごとのアクションを整理します。
三重県の旅館・リゾートホテル・ビジネスホテル向け 時間軸別アクションプラン(10月3連休)時間軸打ち手判断トリガー(記事中の数値)狙い今週(10/12の21日前〜14日前)10/11(日)+10/12(月・祝)の2泊を1商品にまとめ、2泊目を組み込んだ連泊プランを前面に出す10/10(土)が旅館90.7%・ビジネス90.2%まで進み、10/12(月・祝)が60.2%にとどまる。自館も初日偏重の形なら初日の需要を最終夜まで延ばす今週(同上)最終夜の宿泊者向けに、翌日のゆっくりしたチェックアウトを付けた「平日朝までの延泊」型の商品を用意する9/23は3日前時点で旅館71.0%・完売率23.4%と、翌平日の9/24(79.5%)を下回った。自館の最終夜も翌平日より弱いなら休日の翌朝に時間の価値を付けて販売する2週間以内(14日前〜7日前)県内・隣接県からの車での来訪を想定した1泊プラン(夕食時間の選択制・駐車場の案内など)の露出を強める9/23の旅館は14日前65.5%から2日前73.7%へ直前に+8.2pt動いた。自館の最終夜が14日前でも伸びていないなら直前型の近隣需要を取りに行く2週間以内(同上)ビジネスホテルは最終夜を「翌朝からの出張前泊」として訴求し、法人向けの案内を連休明けの平日と同列に扱う9/24(木)は3日前88.8%・完売率21.2%、9/23は71.3%・3.0%。自館の最終夜の予約が法人の前泊を取り込めていないなら連休明け初日の業務需要を前夜に引き寄せる直前(7日前〜当日)最終夜の残室は、連泊の組み込みを優先して1泊単体での放出は後に回すかを日々判断する9/22は30日前71.1%から1日前98.4%へ+27.3ptの追い上げがあった。自館の中日が30日前時点で遅れていても中日を早く値崩れさせず、最終夜との抱き合わせに使う次の連休に向けて(振り返り)9/19〜9/23の自館の45日前・30日前・直前の3点を市場の表と並べて記録し、次の大型連休の初期設定に使う市場は9/21が30日前96.0%(旅館)、9/23が56.1%。自館の同じ日の差が市場より大きいか小さいかを確認連休内の日別の強弱を次回の値付けカレンダーに反映する
いずれも自館の予約状況と市場の数値を照合したうえで検討したい打ち手です。業態別に整理すると、旅館・リゾートホテルは連泊化とチェックアウト時間の商品化、それに近隣・ドライブ需要を直前に取り込むことが中心になります。ビジネスホテルは、連休明けの出張前泊という法人の残り需要を前夜に寄せることが中心です。
まとめ — 次の連休で使える3つの物差し
三重県のシルバーウィーク5連休は、9/20〜9/22の3泊が3業態とも推定OCC 90%台(2026年9月・宿泊1日前時点)まで埋まった一方で、最終夜の9/23泊だけが旅館73.7%・リゾートホテル79.9%・ビジネスホテル70.7%(いずれも宿泊2日前)で残りました。次の連休を読むときは、次の3つの物差しで自館の状況を確認できます。
① 翌日が平日かどうかで日を分ける。最終夜は翌平日(9/24泊)よりも弱くなることがあり、ビジネスホテルでは3日前時点で17.5ptの差がありました。
② 30日前の遅れは「中日型」か「最終夜型」かで意味が違う。中日(9/22泊)は30日前から+27.3ptの追い上げがありましたが、最終夜(9/23泊)は+17.6ptにとどまりました(いずれも旅館)。
③ 3週間前の最終夜の水準が、そのまま次の連休の警報になる。9/23泊の宿泊21日前(旅館61.5%)と10/12泊の宿泊21日前(旅館60.2%)はほぼ同水準です。最終夜の手当ては、宿泊3週間前の数値を見た段階で始められます。
よくある質問
Q. 三重県のシルバーウィーク5連休で、最も埋まらなかったのはどの日か?
最終夜の9月23日(水・祝)泊である。宿泊2日前(2026年9月21日観測)の推定OCC(OTA掲載在庫ベース)は旅館73.7%・リゾートホテル79.9%・ビジネスホテル70.7%で、完売率は旅館29.6%・ビジネスホテル3.0%だった。9/20〜9/22の3泊が3業態とも90%台で終わったのと対照的である。
Q. 連休の最終夜は、翌日の平日より弱いのか?
2026年9月の三重県ではそうだった。宿泊3日前の同じ時点で、9/23泊は旅館71.0%・ビジネスホテル71.3%、連休明けの9/24(木)泊は旅館79.5%・ビジネスホテル88.8%で、差は旅館8.5pt・ビジネスホテル17.5ptだった。リゾートホテルは78.8%対81.5%で差は小さい。
Q. 30日前の時点で予約が遅れている日は、どう判断すればよいか?
その日の翌日が休みか平日かで意味が違う。翌日も休みの9/22泊は30日前の旅館71.1%から1日前98.4%へ+27.3ptを積み上げたが、翌日が平日の9/23泊は30日前56.1%から2日前73.7%へ+17.6ptにとどまった。自館のペースを市場のカーブと重ね、「中日型」か「最終夜型」かを先に見分けるのが出発点になる。
Q. 10月の3連休でも同じ形は出ているのか?
出ている。2026年9月21日観測(宿泊19〜22日前)で、初日の10/10(土)泊は旅館90.7%・ビジネスホテル90.2%まで進む一方、最終夜の10/12(月・祝)泊は両業態とも60.2%で、翌平日の10/13(火)泊(旅館66.1%・ビジネスホテル65.5%)を下回っている。9/23泊の同じ21日前時点(旅館61.5%)とほぼ同じ水準である。
Q. 最終夜を埋めるには、業態ごとに何から手を付けるべきか?
旅館・リゾートホテルは前夜との連泊化、翌朝のゆっくりしたチェックアウトを付けた商品化、県内・近隣から車で来る層への直前の訴求が中心になる。ビジネスホテルは、連休明けの出張の前泊として法人需要を前夜に引き寄せる。9/24(木)泊のビジネスホテルは3日前で88.8%あり、連休明けの業務需要そのものは存在する。
データについて
推定OCCの定義OTA掲載在庫ベース稼働率 = 100 − 100 × OTA掲載残室数 ÷ 総客室数。対象は総客室の30%以上をOTAに掲載する施設で構成した固定コホート(各宿泊日で同じ施設集合。表中の N がその施設数)。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり、実客室稼働率とは定義が異なる(掲載外の客室を消化済み側に数えるため高めに出る)。本文では「推定OCC(OTA掲載在庫ベース)」と表記している。
ブッキングカーブ宿泊日の45日前から直近までの観測に基づく。対象宿泊日は2026年9月17日・19日〜24日、10月10日〜13日。
完売率対象施設のうち、OTA等で掲載在庫が確認できない施設の割合(推定)。
価格指標本記事は稼働(推定OCC)と完売率のみで論じ、価格水準は扱っていない。
対象 N の内訳三重県・旅館 N=124〜126施設(客室3,238〜3,285室)、リゾートホテル N=27〜28施設(同2,375〜2,507室)、ビジネスホテル N=64〜66施設(同6,985〜7,144室)。宿泊日ごとの固定コホートで、施設数・客室数は主要予約サイト掲載ベース。シティホテルは対象9施設で、宿泊日別の推移の算出対象外。
データ時点2026年9月22日(最新の観測は9月21日)。販売状況・在庫は日々変動するため、本記事の数値は取得時点のスナップショットである。10月の宿泊日は現時点の販売状況に基づく値で、今後変動し得る。
出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成
参考資料・出典一覧
■ データソース
メトロエンジンリサーチが収集する主要予約サイトの掲載在庫データを、ホテルバンク編集部が三重県×業態(旅館/リゾートホテル/ビジネスホテル)で宿泊日別に集計した。対象宿泊日は2026年9月17日・19日〜24日と10月10日〜13日、観測は各宿泊日の45日前から2026年9月21日まで。データ時点は2026年9月22日。
■ 試算前提
推定OCCは100−100×OTA掲載残室数÷総客室数で、総客室の30%以上をOTAに掲載する施設の宿泊日ごとの固定コホート(旅館N=124〜126施設、リゾートホテルN=27〜28施設、ビジネスホテルN=64〜66施設)で算出した。完売率はコホートのうち掲載在庫が確認できない施設の割合。増減(pt)は同じ宿泊日の観測点どうしの差で、宿泊日をまたぐ比較は同じリードタイムどうしに限った。価格水準は扱っていない。
■ 限界・留意点
推定OCCはOTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値で、掲載外の客室を消化済み側に数えるため実客室稼働率より高めに出る。9/23泊は宿泊2日前、9/24泊は宿泊3日前が最新の観測点で、最終値ではない。10月の宿泊日は現時点の販売状況に基づく値で、今後変動する。当社の過去記事とは対象施設の集合(固定コホート)や取得時点が異なるため、同じ宿泊日・同じリードタイムでも数値が一致しない場合がある。シティホテルは対象9施設で、宿泊日別推移の算出対象外。「翌日が平日であること」などの需要要因は本稿の解釈であり、データから因果を立証したものではない。

WACOCA: People, Life, Style.