東京オリンピック柔道女子57キロ級で、芳田司選手が銅メダルを獲得しました。
オリンピック初出場の芳田選手は、初戦の2回戦を一本勝ち、準々決勝を優勢勝ちし順当に準決勝に進みました。

準決勝では、コソボのノラ・ジャコバ選手と対戦し、試合は延長戦となりました。
延長戦でも芳田選手が攻め続けましたが、延長2分すぎ、小外がけで技ありを奪われて敗れ3位決定戦にまわりました。
3位決定戦では、ジョージアのエテリ・リパルテリアニ選手と対戦し、開始直後から得意の内股を積極的にしかけ、開始およそ1分に内股で技ありを奪ってリードしました。
その後も多彩な技で攻め続けた芳田選手は開始3分すぎ、鮮やかな内股で技ありを奪い、「合わせ技一本」で勝って銅メダルを獲得しました。
芳田選手は、オリンピック初出場で銅メダル獲得です。

【芳田選手“絶対に銅メダルを”】。
銅メダルを獲得した芳田司選手は、「金メダルを目指していたので悔しいです。絶対に銅メダルを取ろうと思いました。まだまだ力が足りないです」と涙ながらに話していました。

【五輪初出場で銅メダル】。
25歳で初めてのオリンピックに臨んだ芳田司選手は、国際大会での安定感を今回も発揮し、銅メダルを獲得しましたが、目標の金メダルにはあと一歩届きませんでした。
小学校2年生で柔道を始めた芳田選手。
当時は陸上とかけ持ちで、関西の小学生が集まるマラソンの大会で4年生から3年連続で優勝した経験があります。
小さな頃から長距離走を走ってきた経験は、「柔道での持久力に確実につながっている」と話しています。
前回、リオデジャネイロ大会の代表争いでは、銅メダルを獲得した松本薫選手に及びませんでしたが、2017年以降は、この階級の代表争いを常にリードしてきました。
芳田選手は、「体を良い状態に持って行くのがいちばん難しい」と話し、国内の大会ではライバル選手に敗れることもありましたが、世界選手権では2017年に金メダルを獲得するなど3年連続で決勝に進出し、国際大会で安定した成績を残し代表の座をつかみました。
安定した成績につながっているのは、旺盛な探究心で身につけてきた多彩な技です。
芳田選手は、「細かく自分で思い込みたい性格」と話し、基本の稽古の打ち込みの際にも相手が右組みか、左組みかなど、組み手の細部までこだわってきたと言います。
芳田選手の代名詞と呼ばれる「内股」に加えて、この5年間は、寝技や、足技、さらにオリンピックが延期となったこの1年間で、背負い投げも試合で使えるレベルにまでものにしてきました。
「いつもどおり思い切り戦う」と臨んだ今大会。
身につけてきた背負い投げなど多彩な技を駆使して勝ち上がりましたが、準決勝では圧倒的に攻めながら延長の末に敗れました。
3位決定戦に勝って銅メダルを獲得しましたが、目標だった金メダルには届きませんでした。

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