「日本全国こども食堂応援訪問チュウ!」37件目の訪問地は福岡県です。
2026年8月3日、福岡県大野城市で開催された「とびだせ こども食堂」という地域食堂合同イベントに訪問してまいりました。
全国には12000件を超えるこども食堂がありますが、そのこども食堂の活動をサポートされている組織があることをご存じでしょうか?こども食堂を支える組織としては自治体あるいは各地の社会福祉協議会などが挙げられますが、ネットワーク団体を立ち上げて近隣のこども食堂同士のつながりを作ったり、支援情報や運営のノウハウを提供するなどしてこども食堂の拡大・活動継続のために頑張っている方々もいらっしゃいます。
「とびだせ こども食堂」イベントを主催されたのは「ふくおか筑紫こども食堂ネットワーク」というネットワーク団体様です。福岡県の筑紫エリア5市(大野城市・春日市・太宰府市・筑紫野市・那珂川市)のこども食堂同士がつながり、情報や経験を共有しながら支え合える環境を構築しようと設立された組織だそうです。団体設立の経緯や現在の活動内容については本件記事の後半で詳しくご紹介します。
本イベントは、ふくおか筑紫こども食堂ネットワーク様が発起人となる形で筑紫エリアから多数のこども食堂様スタッフが駆け付けました。さらに高校生や学生のボランティアスタッフも多数集まってくださいました。全体ミーティングでの各自の自己紹介ののち、調理・受付・配膳・現場運営など各チームに分かれて設営準備が進んでいきました。初めてお会いされた方々も多かったと思いますが、お互いの経験や知見を出し合うシーンも見られ「みんなでイベントを良いものにしよう」という協力意識を強く感じるイベントでした。
そうした雰囲気の中で、来場したご家族の方々は沢山の笑顔で迎えられ、おいしいごはんやピカチュウとの撮影、そして最後にお土産をもらってとても満足した笑顔で帰っていきました。スタッフはその笑顔を見てさらに嬉しくなる、笑顔の連鎖が続いていました。この日の成功と経験が今後の筑紫エリアのこども食堂活動の拡大と継続につながることを願い、今後も応援を続けていきたいと思います。
①ネットワーク様の呼びかけで近隣のこども食堂や学校から多数のスタッフが集まりました。まさに「つながり」を感じますね。

②会場となった大野城市「まどかぴあ」。当日は猛暑日でしたが室内は快適に過ごせました

③近隣こども食堂の方々や高校生・学生が集まりました。全体朝礼で自己紹介、そして分科会に進んでいきます

④調理担当、受付担当、現場コーナー運営など持ち場に分かれ、スムーズに準備が進んでいきます

⑤入場開始です。配膳スタッフも準備万端。どちらのコーナーもてきぱきとしていてとてもスムーズでした。

⑥おいしいカレーをいただきます。お気に入りのポケモンを連れてきてくださるお子様が多かったです。

⑦エコバッグ制作のコーナーではスタッフの方もわいわい一緒に楽しんでいらっしゃいました
⑧高校生・学生スタッフの方も配膳やぬりえのサポートなどで大活躍。ありがとうございました!

続いて、ふくおか筑紫こども食堂ネットワークの事務局を務める大谷様に当地におけるネットワーク団体としての発足経緯や活動状況を伺いました。
■いつ頃から、こども食堂の支援活動を始められましたか?
ふくおか筑紫こども食堂ネットワークは、2023年5月に設立しました。ネットワーク設立以前から、事務局を担う認定NPO法人チャイルドケアセンターが、2015年12月よりこども食堂の運営や立ち上げ支援に取り組んできました。
■始めた背景や目的を教えてください
活動を続ける中で、「こども食堂を始めたい」「続けていきたいけれど、相談する相手がいない」といった声を多くいただくようになりました。こども食堂は地域に根差した活動だからこそ、運営の悩みや食品の確保、ボランティア不足などを一人で抱え込んでしまうことがあります。そこで、こども食堂同士がつながり、情報や経験を共有しながら支え合える環境が必要だと考え、福岡県地域5市(大野城市・春日市・太宰府市・筑紫野市・那珂川市)の仲間と対話を重ねました。そして2023年、それぞれのこども食堂が連携し、支え合える仕組みとして「ふくおか筑紫こども食堂ネットワーク」を設立しました。現在は、情報交換や研修会の開催、食品・物資の提供、企業・行政との橋渡しなどを通して、一つひとつのこども食堂が安心して活動を続けられるよう取り組んでいます。
■サポートされているこども食堂様は何件ほどいらっしゃるのでしょうか?
現在、ふくおか筑紫こども食堂ネットワークには、筑紫地域5市(大野城市・春日市・太宰府市・筑紫野市・那珂川市)の100団体のこども食堂・地域の居場所づくり団体が登録しています。ネットワークでは、情報共有や研修会の開催、食品・物資の支援、企業や行政との連携などを通して、それぞれの地域に合った活動が継続できるようサポートしています。また、「支援する・される」という関係ではなく、それぞれのこども食堂が経験や知恵を共有し、お互いに支え合えるネットワークであることを大切にしています。
■活動にあたり、モットーとされていることはありますか?
私たちが大切にしているのは、「こども食堂を支えることは、地域を支えること」という考え方です。こども食堂は食事を提供する場所であるだけではなく、こどもや保護者、高齢者、地域の方々が自然につながる居場所でもあります。だからこそ、私たちは「こども食堂を増やすこと」だけを目標にはしていません。一つひとつのこども食堂が無理なく、長く続けられるよう支えること。そして、困ったときには「相談できる仲間がいる」と思えるネットワークであり続けることを大切にしています。
■「ポケモン こども食堂応援隊!」が訪問したことについて、ご自由にご意見をください。
こどもたちはもちろん、こども食堂を運営するボランティアの皆さんにとっても、忘れられない一日になりました。ポケモンは、こどもたちにとって特別な存在です。「今日はポケモンが来る!」とワクワクしながら会場に向かう子どもたちの姿や、目を輝かせて喜ぶ笑顔をたくさん見ることができました。
初めてこども食堂を訪れた親子も多く、地域の居場所を知っていただく、とても良いきっかけになったと感じています。また、普段は裏方としてこどもたちを支えているボランティアの皆さんも、こどもたちと一緒に笑顔になり、会場全体が笑顔に包まれていました。私たちは、こうした楽しい体験は単なるイベントではなく、「またこども食堂に行きたい」「ここには自分を迎えてくれる人がいる」と感じてもらえるきっかけになることが大切だと思っています。ポケモンの力で生まれた笑顔が、人と人とのつながりを育み、地域の中でこどもたちを見守る輪が広がっていく。そんな素敵な時間を届けていただいたことに、心から感謝しています。
■こども食堂応援便など、活用していく方針などはありますか?
こども食堂を続けていくためには、こどもたちへの思いだけでは継続することはできません。食材や消耗品など、日々の運営を支える継続的な支援があってこそ、安心して活動を続けることができます。「こども食堂応援便」のような取り組みは、単に物資が届くというだけでなく、「応援してくれている人がいる」と感じられる心強い支援でもあります。私たちもネットワーク事務局として、必要としているこども食堂へ積極的に情報を届け、一つでも多くの団体がこうした支援を活用しながら、無理なく活動を続けていけるよう伴走していきたいと考えています。
■ポケモン以外でも構いません。アピールしたいことをご自由にどうぞ。
認定NPO法人チャイルドケアセンターが事務局としてネットワークの運営を担っていて、必要としているこども食堂へ情報を届けながら、一つでも多くの団体がこうした支援を活用し、無理なく活動を続けられるよう伴走していきたいと考えています。
私たちが何よりうれしく感じるのは、「地域の中で子どもをみんなで見守ろう」という仲間が年々増えていることです。企業や団体、行政、学校、地域住民など、多くの方がこども食堂を応援してくださるようになり、以前より地域全体でこどもを支える機運が高まってきたことを実感しています。一方で、物価高騰やボランティア不足、食品寄贈の変化など、こども食堂を取り巻く環境は大きく変化しています。だからこそ、一つの団体だけで頑張るのではなく、地域全体で支え合う仕組みづくりがこれまで以上に重要になっています。私たちはこれからも、こども食堂同士をつなぎ、企業や行政との架け橋となりながら、「地域みんなでこどもを育てる社会」を目指して活動を続けていきたいと思います。
ふくおか筑紫こども食堂ネットワーク様への問い合わせなどは、当団体の事務局となっている下記までアクセスをお願いいたします。
認定NPO法人チャイルドケアセンター https://npo-ccc.net/

WACOCA: People, Life, Style.