
記者会見するウォーシュFRB議長。7月29日、ワシントンで撮影。 REUTERS/Evelyn Hockstein
[ 29日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)は28─29日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を3.50─3.75%に据え置くと決定した。12人の委員のうち3人が利上げを主張し、金利据え置きに反対票を投じた。
市場関係者に見方を聞いた。
◎最大の変化は利上げ賛成派の増加=インテグレーテッド
<インテグレーテッド・パートナーズ最高投資責任者(CIO)、スティーブ・コラノ氏>
米連邦準備理事会(FRB)は予想通り金利を据え置いた。最大の変化は、前回会合から反対票が増え、今回は利上げ賛成派がわずかに増えたことだろう。ウォーシュFRB議長の発言が今後の展開を読み解く鍵となるが、われわれの見方は、ウォーシュ氏がサプライサイドエコノミストであるという点を忘れてはならないということだ。そのため、エネルギー価格がインフレの下支えとなっている限り、利上げは石油の供給ではなく需要に影響を与える。したがって、今後のコアインフレ率のデータに関しては、引き続き「様子見」が基本シナリオとなるだろう。
さらに、5つのタスクフォースが9月に暫定報告、12月に最終報告を出すという事実は、年末までに外的なショックが起きない限り、タスクフォースの報告書が公表されるまで、ウォーシュ氏に現行の金利水準に維持するための短期的に一定の猶予を与えると私は考えている。
◎市場は9月利上げを予想、なぜ今しないのか疑問=エンゼルス
<エンゼルス・インベストメンツ、マイケル・ローゼン最高投資責任者>
金利据え置き決定は予想通りだったが、利上げに賭ける動きも相応にあり、ショートポジションの巻き戻しが短期債の価格上昇(利回り低下)につながった。長期債はインフレ懸念が根強く残る中で売られている。利上げ見送りはドルを押し下げる要因にもなっている。
据え置きはおおむね予想通りだったため、これらの値動きは総じて小幅だ。市場は明らかに9月の利上げを予想している。ここで生じる疑問は、FRBが9月に利上げする公算が大きいのなら、なぜ効果を最大化するために今、利上げしないのかということだ。2カ月で状況が大きく変わる可能性があるのだろうか。
◎金利据え置きは適切、過度なタカ派シグナル回避=ナティクシス
<ナティクシスの米国担当チーフエコノミスト、クリストファー・ホッジ氏>
金利据え置きは適切な判断だ。われわれはインフレ見通しについては慎重ながらも楽観的な見方を持っており、データ面での引き金がない限り、少なくとも9月まで時間を稼ぐことに弊害はない。直近のインフレ指標と雇用関連指標により、連邦準備理事会(FRB)は多少の猶予を得ており、より明確なシグナルを待ったところで信認が損なわれることはない。利上げに踏み切れば、FRBの政策判断の基準について混乱を招くだけで、過度にタカ派的なシグナルを送るリスクがあっただろう。
ウォーシュ議長はインフレに対する警戒を維持しつつも、最近の落ち着いたインフレ指標が、現在の政策スタンスが適切である可能性を示していると認めるだろう。これはわれわれの見方でもある。仮にそうでなければ、FRBはあらゆる物価上昇圧力を抑え込む用意がある。
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