
6月21日、レバノンのナバティエで、イスラエル軍の攻撃後の被害状況を調査するレバノン軍兵士。REUTERS
[ベイルート 21日 ロイター] – イスラエル軍がレバノン南部ザウタル・アルガルビエから撤退したことを受け、レバノン軍は21日、同地への展開を開始した。レバノンの情報筋が明らかにした。
米国が仲介した計画に基づく措置で、計画ではレバノン軍が南部の一部地域でイスラム教シーア派組織ヒズボラの武器を回収し、イスラエル軍が段階的に撤退することになっている。イスラエル軍は20日、「パイロットゾーン(試験区域)」プログラムと名付けられたこの計画が始まったと発表した。
ただレバノン軍は、この日に部隊がザウタル・アルガルビエに展開している際、イスラエル軍が部隊の近くで発砲したと発表。計画実施の妨げになりかねないと警告した。
この件についてイスラエル軍は、イスラエルが「安全地帯」としている区域に工兵車両を伴ったレバノン軍関係者が約150メートル進入し、障壁を突破したため、空に向けて警告射撃を行ったと説明。当該地域はパイロットゾーンの一部ではなかったとしている。レバノン側関係者はその後撤収し、負傷者は確認されていないという。
イスラエル軍当局者は、パイロットゾーンの運用はレバノン軍が武装権限を持つ唯一の公的機関として主権を行使できるかを検証するものになると指摘。ただ、イスラエル当局者はレバノン政府がヒズボラを武装解除できるか懐疑的な見方を示している。
訪米中のレバノンのアウン大統領はこの日、ホワイトハウスでトランプ米大統領と会談。ヒズボラの武装解除やイスラエル軍のレバノン撤退に向けた計画などについて協議すると見られている。
レバノンはイスラエル軍が占領を続ける国境から10キロメートルの地域について、支配権を回復したい考え。この地域では数十の村が完全に破壊され、病院や発電所、給水施設などの公共インフラが壊滅した。数万人のレバノン人が帰還できない状態が続いている。
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