[事例ニュース]

異常の疑いが低ければ「No Findings」と表示

2026年6月9日(火)IT Leaders編集部、日川 佳三

Preferred Networks(PFN)は2026年6月8日、京都府内で2026年度に実施される肺がん検診に、AI技術を用いた胸部X線画像診断支援プログラムを導入すると発表した。一般社団法人京都府医師会とPFNの協力の下でPSPが医療機器認証を取得したシステムであり、2025年度に実施した宇治市肺がん検診での実証利用を経て導入する。

 肺がん検診では、低コストかつ短時間で撮影できる胸部X線画像が用いられるる。しかし、Preferred Networks(PFN)によれば、X線は読影件数が大量で、さらに「有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン」では2人以上の読影医による多重読影を求めていることから、読影医の確保と診断負荷が課題になっているという。

写真1:異常所見の疑いが低い場合、胸部X線画像に「No Findings」と表示する(出典:Preferred Networks)

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 「従来のAIを用いた診断支援プログラムには、異常所見の疑いが低い場合も陽性と判断することが多いという課題があった」(同社)。これに対して、読影を担う京都府医師会、AIモデルを開発するPFN、医用画像管理システムを開発するヘルスケアIT企業のPSPは共同で、新たな診断支援プログラムを開発している(写真1)。

 新システムの核となるAIモデルは、京都府医師会が収集・診断したX線画像を活用し、異常所見を含まない正常例を特に重点的に学習している。2025年度の宇治市肺がん検診での実証利用を経て、2026年度に京都府内の肺がん検診に導入する。

 システム利用時は、検診者の画像をAIモデルで判定し、異常所見の疑いが低いと推定した場合、読影端末上に解析結果として「No Findings」と表示して読影医の診断を支援する。読影医2人による体制に変わりはなく、最終的な診断は医師が行うという。

 京都府医師会は、肺がん検診などにおいて京都府内住民検診の読影を担っている。読影医の高齢化が進む中、今回の診断支援プログラムを活用することで、若手医師の参加を促すとしている。

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