総務省への接待問題に揺れるNTTの澤田社長と東北新社の中島社長が国会に。東北新社側と総務省側の説明には大きな食い違いも・・・事実と異なる説明をしているのは?
午前8時半。国会にやってきたのは、東北新社の中島信也社長。
「NTTの澤田社長が国会に姿を見せました」(記者)
少し遅れてやってきたのがNTTの澤田純社長。“接待問題”で渦中にいる2人の社長。国会でどんな説明をするのでしょうか。まずは東北新社の中島社長。
「不適切な会食でさまざまな疑念を持たれることに至りましたことにつきましては、心より深くおわび申し上げます」(東北新社 中島信也社長)
東北新社は2016年から去年末までに実に40回近く、総務省の幹部らを接待していました。
「これはなぜなんでしょうか?」(立憲民主党 斎藤嘉隆参院議員)
「私も直接聞きました。『なんでそんなにたくさん会食をしているんだ』と。とにかく本人(会食の出席者ら)が言っていたのは、顔つなぎだと」(東北新社 中島信也社長)
「巨額の会社の費用をかけてこのような接待をしていると。顔つなぎをする目的は何ですか?」(立憲民主党 斎藤嘉隆参院議員)
「顔つなぎの目的については、顔つなぎの目的まではちょっと追及しませんでした。顔つなぎかと思いました。顔つなぎの目的は顔つなぎかなと」(東北新社 中島信也社長)
東北新社側の接待では半数以上の会に菅総理の長男が出席していました。
「菅総理のご子息である正剛氏は、御社では総務省の接待関係の重要な役割を担っていたということでよろしいですか?」(立憲民主党 福山哲郎幹事長)
「菅正剛君は大変優秀な若者ですけれども、官僚との、総務省との、接待の要員のためにいたのではございませんし」(東北新社 中島信也社長)
東北新社側の出席者は明らかになっている範囲で、部長職である長男以外は社長など、より地位が高い人物です。長男の役割について、さらに追及されました。
「顔がつながっているはずの相手とも、かなり繰り返し同席されているようなんです。菅正剛氏の同席は、どんな役割をもっていたのでしょうか?」(共産党 山添拓参院議員)
「これがどんな役割を持っていたかは、申し訳ありませんが私の所に報告がありません」(東北新社 中島信也社長)
結局、菅総理の長男の役割は、はっきりしませんでした。現在、総務省は東北新社の子会社が引き継いだ衛星放送事業の認定を取り消す手続きを進めています。外国資本の出資比率を2割未満にしなければならない規則に違反していたのが理由です。これまで東北新社側は、認定後の2017年8月に違法性を認識し、その直後に総務省に「報告した」と主張。一方、総務省側は「報告を受けた覚えがない」と食い違っています。もし、総務省側が報告を受けていたなら、その時点で事業認定を取り消す必要があり、真相解明が求められる重要な点です。
「2017年8月4日、外資規制に違反しているおそれに気づいたという報告を受けております。気づいたあと、やっぱりこれはまずいと。8月9日ごろに(東北新社の)木田由紀夫が、総務省の鈴木課長に相談に行ったという報告を受けております」(東北新社 中島信也社長)
国会で具体的な日にちと面談相手を挙げて証言した東北新社側。一方、総務省は・・・
「総務省は覚えはないと。覚えはないってどういうことですか?」(立憲民主党 福山哲郎幹事長)
「(担当者は)外資規制に抵触する可能性がある旨の報告を受けた覚えはないと。そのような重大な話なら覚えているはずであると」(総務省 情報流通行政局 吉田博史局長)
「これ問題でね、面談していたとしたら総務省側がメモとってますよ。またこれ、改ざんもしくは廃棄ですか」(立憲民主党 福山哲郎幹事長)
NTTの澤田社長も一連の会食について謝罪しました。
「ご迷惑とご心配を掛けた。その事に関しまして、心よりおわびを申し上げさせていただきます」(NTT 澤田純社長)
また、総務省幹部との会食の中身については・・・
「基本的には将来の社会、特にAIが入ってきた折の社会のプラス面、マイナス面、そういうところについて広く一般的なお話を意見交換させていただいております」(NTT 澤田純社長)
意見交換が主な目的で、事業に関する要請はなかったと強調しました。武田総務大臣との会食については・・・
「上場企業の社長としては、個別の会食の有無については控えさせていただきます」(NTT 澤田純社長)
当の武田大臣は・・・
「NTTの澤田社長御当人がそこにいらっしゃいます。食事をされたこと、ございますか?」(立憲民主党 福山哲郎幹事長)
「私は国民の皆さんから疑念を招くような会食や会合などに応じることはありません」(武田良太 総務相)
「そうすると、国民の疑念を招くことのない食事をされたということですね」(立憲民主党 福山哲郎幹事長)
「先ほど申し上げましたとおり、国民の皆さんから疑念を招くような会食や会合、これに応じることはないということです」(武田良太 総務相)
野党側がさらに追及したのは、会食の時期とNTTの動きとの関連性です。2018年8月、当時官房長官だった菅総理が携帯料金について、「4割程度下げる余地がある」と発言。翌月には会食が二回行われています。この時、値下げについて発言がでたかどうかについては・・・
「いわゆる料金値下げは事業者の戦略。私の方からどなたに限らずですが、料金の話を出すことはありません」(NTT 澤田純社長)
また、去年4月にドコモの完全子会社化の検討を開始。発表までの間に2回会食しています。子会社化のやりとりはあったのでしょうか。
「4月以降は徹底的に守秘を、自分を含めてもちろん関係者全員、徹底しております」(NTT 澤田純社長)
「緊密に接待を行う時期と前後して、ドコモの完全子会社化、携帯料金値下げの問題がセットで進捗をしていく。意思確認を、総務省とNTT側がするための一つの場であったのではないか」(立憲民主党 斎藤嘉隆参院議員)
「確かに、結果的に斎藤委員がおっしゃるように、そう見えるという意見も分かりますが、私たちとしてはそれは全くそういうお話も出しておりません」(NTT 澤田純社長)
NTTの澤田社長と東北新社の中島社長は16日も国会に出席する予定です。
(2021年3月15日23:27)
#NTT #東北新社 #接待問題
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