[キーウ/モスクワ 24日 ロイター] – ロシアは24日、ウクライナの首都キーウとその周辺地域に数百機のドローン(無人機)と多数のミサイルによる大規模攻撃を実施した。キーウへの攻撃としては紛争開始以降最大規模の爆撃の一つで、キーウ近郊には極超音速ミサイル「オレシニク」も発射された。
ウクライナ当局者によると、数時間にわたる夜間の攻撃によりキーウで2人、周辺地域で2人が死亡し、100人近くが負傷した。主にキーウ中心部で数十棟の集合住宅や複数の学校が被害を受けたとしている。
ゼレンスキー大統領は通信アプリ「テレグラム」で「ロシアにとってこれが何の代償も伴わないままで終わらないことが重要だ」と述べ、パートナー国に行動を促した。「米国、欧州、その他の国々による決断が必要だ」と訴えた。
ウクライナの他地域でも攻撃があり、南部ヘルソン州では2人が死亡した。
<欧州は「エスカレーション」と非難>
英国とドイツは核弾頭を搭載可能な中距離弾道ミサイル、オレシニクの使用を「エスカレーション」と非難し、欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表(外相)はロシアが「政治的な威嚇戦術と無謀な核の瀬戸際政策」に訴えているとした。
今回の攻撃ではウクライナの閣僚の建物や外務省の建物が軽微な被害を受けた。

5月24日、ウクライナの首都キーウで、ロシアによる攻撃から身を守るため地下鉄駅に避難した人々。 REUTERS/Thomas Peter
市の中心部にある国立美術館とフィルハーモニーホールは大きく損壊し、中心部の他の歴史的建造物にも被害が及んだという。1986年のチョルノービリ(チェルノブイリ)原発事故の被害を伝えるため新たに開館した博物館も損傷した。
オレシニクの射程は数千キロで、ウクライナへの攻撃に使用されたのは2022年2月の侵攻開始以降で3回目。
ゼレンスキー氏によると、過去2回は大都市を標的としたが、今回はキーウ郊外から約64キロに位置する人口約20万人の都市ビラツェルクバに着弾した。攻撃にはドローン600機、ミサイル90発が使われたとした。
オープンソース調査機関「情報レジリエンスセンター」の調査員ロロ・コリンズ氏がロイターの映像を分析したところ、オレシニクの弾頭は36の子弾に分裂したとみられる。
ロシア国防省はオレシニク、「イスカンデル」、「キンジャル」、「ツィルコン」の4種類のミサイルを使用して攻撃したと発表した。ウクライナによるロシア国内の民間目標への攻撃に対する報復として、ウクライナの軍事指揮施設や空軍基地、軍産複合体に関連する企業などを標的に攻撃し、全て成功したと表明した。
ゼレンスキー氏はロシアが給水施設も標的にしたと述べ、夏の需要増加を前にこれらの施設に被害を加える狙いがあると指摘した。
キーウのクリチコ市長によると、キーウ市内では少なくとも2人が死亡、81人が負傷した。ゼレンスキー氏は市内の約30の建物が損壊または破壊されたと述べた。
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