「長崎県は、お金に関する知識や判断力が乏しい県なのか?」
わずか数年前、そんな衝撃的な数字が突きつけられました。金融経済教育推進機構(J-FLEC)の金融知識を問う調査で、2019年に長崎県は47都道府県中 43位、2022年は42位と低迷。(※2024年以前は金融広報中央委員会が実施)
【写真を見る】全国44位から2位へ!長崎県が「お金に強い県」に急成長した驚きの理由 “勧誘一切なし” 銀行・証券会社などの金融リテラシー教育の共通ルール
県民所得の低さや人口減少といった課題を抱える中、預貯金や資産形成、投資リスクや金融トラブルなどへの対処など「生きていくスキル」としての金融リテラシー教育の重要性が急速に高まっていました。
■全国初!垣根を越えた「金融経済教育プロジェクト」
これに対し、2023年10月、長崎県、教育委員会、そして金融機関が垣根を越えて結成したのが「ALL長崎金融リテラシー向上プロジェクト」です。当時は、成人年齢の引き下げなどをきっかけに若者の金融・経済に対する正しい知識の習得や判断力の育成がますます重要になるという背景もあり、高校2年生を対象に授業を実施。こうした取り組みは全国初でした。
それから約2年半。最新の調査結果で、長崎県は全国12位へ大躍進。さらに、18歳から29歳の若年層に限れば、前回16位から全国2位という驚異的なランクアップを果たしたのです。
■「営利目的なし」「共通教材使用」のルール
通常、学校での出前授業は各金融機関が個別に行うため、講師によって内容が異なったり、受講機会に格差が生じたりすることが課題でした。しかし長崎の取り組みは、銀行・証券・保険など66団体(2026年4月時点)が一つに結束した、全国でも極めて稀な連携体制が最大の特徴です。
授業では「特定の商品の勧誘は一切なし。公告宣伝物の配布はNG」地域貢献を目的とし、営利目的を徹底排除するという厳格なルールの下、県内すべての高校へ均一な教育を届けるための「共通教材」が使用されています。
この官学金が一体となった「長崎モデル」は全国から注目され、熊本、沖縄、北海道など各地で同様のプロジェクト発足に繋がっています。

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