2025年10月、韓国・慶州でのAPEC開催に合わせて開かれた夕食会で、李在明大統領と写真撮影に応じたトランプ大統領(写真:AP/アフロ)
米国とイランの戦争が小康状態に入り、停戦交渉が現実味を帯びるなか、これまで覆い隠されてきた米韓同盟の構造的な“亀裂”が、再び表面化しつつある。
戦争の混乱の中で一時的に棚上げされていた関税交渉も再開される見通しとなる一方、米国の派兵要請を拒否した代償として、防衛費分担金の大幅な増額といった厳しい反動が相次いで予告されている。さらに最近では、米国側が韓国との情報共有を制限する方針を決めたとの報道もあり、安全保障協力にも異変の兆しが見え始めている。
北朝鮮の高濃縮ウラン生産状況について国会で言及
米韓同盟をめぐり、最近韓国国内で最も大きな波紋を呼んでいるのが、統一部の鄭東泳(チョン・ドンヨン)長官による発言問題である。
鄭長官は3月6日、国会外交統一委員会の全体会議において北朝鮮の核能力について説明する過程で、「寧辺や亀城、降仙にあるウラン濃縮施設において高濃縮ウラン(HEU)の生産が行われている」と言及した。
統一部長官の鄭東泳氏=2017年撮影(写真:Lee Jae-Won/アフロ)
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韓国メディアによれば、この発言について米国側は、米韓間で共有されている北朝鮮関連の機微情報が公開されたとして強い不満を示し、外交・国防・情報など複数のルートを通じて韓国政府に抗議してきたという。
韓国紙『東亜日報』は独自報道として、「米国が情報当局間における対北朝鮮情報の共有を一部制限したとみられる」と伝え、「制限された情報には、偵察資産などを通じて収集された情報が含まれる」と報じた。
これに対し韓国統一部は、「米国大使館からの問い合わせを受け、長官の発言の背景について説明し、米側も理解したものと認識している」としたうえで、「仮に米側の措置があったとしても、鄭長官の発言と直接の関連はない」と釈明した。

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