ガザ再建、今後10年で11兆円以上必要 国連・EU

パレスチナ自治区ガザ地区北部のジャバリア難民キャンプで、破壊された建物のがれきの中を歩く人々(2026年4月13日撮影)。(c)Omar AL-QATTAA/AFP

【AFP=時事】国連と欧州連合は20日、紛争で荒廃したパレスチナ自治区ガザ地区の復興と再建には、今後10年で710億ドル(約11兆円)以上が必要になるとの評価報告書を公開した。ガザ地区は現在、昨年10月に合意された脆弱な停戦下にある。

国連とEUは、ガザ緊急被害・ニーズ調査の最新版で、パレスチナ領土での2年以上にわたる紛争が「前例のない人命の損失と壊滅的な人道危機をもたらした」と述べ、「復興と再建に必要な費用は約714億ドルと推定されている」と、世界銀行と協力して作成された評価報告書で説明した。

ガザ地区では、多くの地域、学校、病院、その他の市民インフラを含む施設が、イスラエル軍の激しい攻撃によって瓦礫と化している。武力衝突のきっかけとなったのは、イスラム組織ハマスによる2023年10月7日の越境攻撃だった。

最終的な評価では、重要なサービスの復旧や主要インフラの再建、経済回復などを支援するために、最初の18か月で263億ドル(約4兆2000億円)が必要になるとしている。

共同声明では「物理的インフラの損害は352億ドル(約5兆6000億円)と推定され、経済的および社会的損失は227億ドル(約3兆6000億円)に上る」とされた。

イスラエルの公式統計によると、ハマスの越境攻撃では民間人を中心に1221人が死亡。また251人が拉致された。

一方、ガザ地区では、イスラエル軍の報復攻撃により7万2000人以上が死亡した。そのほとんどが民間人だったと同地区の保健省が報告している。この数字については、国連も信頼できると考えている。

■「緊急救援から大規模な再建への移行」

RDNAによると、ガザ地区では、住居37万1888戸が破壊・損傷の被害を受け、病院の半数以上がその機能を失った。またほぼすべての学校が破壊されているか損傷しているという。

さらに、複数回にわたる避難を余儀なくされた人は、ガザ地区のほぼ全人口に当たる190万人に上り、60%以上が住居を失った。こうした理由から、ガザ地区の経済規模は84%縮小した。

評価報告書ではまた「生活条件、生計/収入、食料安全保障、ジェンダー平等、社会的包摂における欠乏の規模と範囲は、ガザ地区の人間開発を77年分後退させた」と指摘された。

国連とEUは、「膨大なニーズを考慮すると、復興努力はガザ地区での人道支援活動と並行して進める必要がある」とし、「緊急救援から大規模な再建への移行」を確保する必要があると強調した。

また、復興と再建は「パレスチナ主導」であるべきであり、国連安全保障理事会決議2803に従って、パレスチナ自治政府への統治移行を積極的に支援するアプローチを組み込む必要があるとも指摘した。
【翻訳編集】AFPBB News

WACOCA: People, Life, Style.