2025年11月、モスクワを訪問してロシアのプーチン大統領と会談したオルバン首相(写真:代表撮影/AP/アフロ)
[ロンドン発]4月12日に行われたハンガリー議会(一院制)の総選挙は16年間にわたり強権色を強めてきた「非自由主義者」オルバン・ビクトル首相(62)の大敗という欧州政治における歴史的な転換点となった。
新興の野党が憲法改正に必要な3分の2超の議席を
オルバン長期政権を厳しく批判してきた新興政党「ティサ(尊重と自由)」が199議席中138議席を占め、憲法改正に必要な3分の2超の議席(スーパーマジョリティー)を得た。オルバン氏率いる右派政党「フィデス・ハンガリー市民連盟」は55議席に沈んだ。
オルバン氏は開票途中に「選挙結果は苦痛を伴うが明確だ。野党として引き続きハンガリー国民と祖国に奉仕する」と敗北を認めた。次期首相となる見通しのティサのマジャル・ペーテル氏(45)は「オルバン政権を打倒し、祖国を解放した。真実が嘘に勝った」と勝利宣言した。
2024年に辞任したノバーク・カタリン前大統領が未成年性的虐待の隠蔽者を恩赦したのが地殻変動の発端だった。元妻がオルバン政権閣僚を務めるなどフィデス中枢にいたマジャル氏はこれを機に内部から政権の腐敗を告発、ティサの党首に転じ、反オルバン陣営の中心になった。

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