「ラグザス presents WBSC U-18野球ワールドカップ2025」(9月5日から14日まで日本の沖縄で開催)の開幕前、世界ランキング19位のドイツ代表ゲオルグ・ブル監督は「意欲的で野球を愛する選手たちを指導しています。選手たちは野球界の強豪国の中で、自分たちの立ち位置を知りたいと思っています。U-18野球ワールドカップに参加するのは初めてなので、どれだけやれるか本当に楽しみです」と語った。

ドイツは3日目には強豪アメリカとの対戦で黒星を喫しているものの、初戦ではオーストラリアを破り、2日目には中国にも勝利した。ドイツの選手たちは自分たちの立ち位置に満足しているかもしれない。

今大会、好調なスタートを切ったドイツだが、その陰にはどんな育成プログラムがあるのだろうか。

ブル監督は2015年にドイツ野球殿堂入りを果たした人物だ。現役時代はマンハイム・アミーゴス、トリーア・カーディナルス、パーダーボルン・アンタッチャブルズ、ベルリン・スラッガーズ、ベルリン・バッツ、シュトラウスベルク・サン・ウォリアーズ、マンハイム・トルネーズでプレーし、1983年から2002年の間にドイツ選手権で5度の優勝を飾るという輝かしい経歴を持つ。

「私はクラウス・ヘルミッヒの教え子でした。マンハイムで育ち、アメリカ人選手たちと一緒にプレーしたんです。なかなか自分はうまくプレーしていたとおもいますよ」と笑顔で語った。

ヘルミッヒ(1936-2016)はドイツ野球界の伝説的な人物だ。1950年代にプロ契約を結んだ初のドイツ人選手となったが、1980年代にアメリカ軍基地と10チーム制のリーグを創設しようとした際には国内連盟と対立するなど、物議を醸す人物でもあった。

1980年代はドイツ野球にとってどん底の時期だったが、その40年後、ドイツはU-15世代でヨーロッパをリードし、WBSC U-18野球ワールドカップ2025への出場権を獲得した。

この発展の多くは、ドイツ野球アカデミーを設立したブル監督の功績によるものだ。

「パーダーボルンでは、選手としてもコーチとしても活動していました。そこで、野球を愛するスポンサーの(マーティン・ニクスドルフ氏と)知り合い、私たちはどうすればドイツ野球をより良くできるか考え、ドイツ野球アカデミーの計画を立てたのです」と振り返った。

ドイツ野球アカデミーにどれほどの投資が必要だったかは不明だが、この話題はヨーロッパでよく議論されている。

ブル監督は、「それほど大金ではありません。もちろんもっとお金があればいいのですが。私たちは情熱をかけて取り組んでいます。6歳の頃から野球が大好きでしたからただ最善を尽くしているだけです。最初っはU-12とU-15だけでしたが、3年前から連盟がU-18も任せてくれました。私たちのアカデミーは私費で運営しています。今はU-12、U-15、U-18を傘下に収めており、今後どうなるか見守っていくところです」と語った。

「ドイツはヨーロッパで、発展をリードするプロジェクトと言えるでしょうか?」

「リードしているとは言いませんが、イタリア、チェコ、そしてもちろんオランダと共に、その域に達しつつあるとは言えます」と答えた。

「チェコとは、非常に良好で深い関係を築いています。彼らは私たちの隣国ですからね。イタリアとも、より良い関係を築きたいと考えています。この大会が終わったら、マルコ・マッツィエリ(連盟会長)と連絡を取るつもりです。イタリアにはコーチング仲間で、すでに良い友人たちがいますから」

そして、ブル監督は今日のヨーロッパにおける野球の発展をどのように評価しているのだろうか?「オランダがかつては基準だったと思いますが、少し落ちてきています。それでもオランダにはキュラソー出身の選手から多くの才能がもたらされています。イタリアは良いですね。チェコも特にU-12のレベルで多くの活動を行っています。現時点では、チェコが最も発展していると信じています」

最後に、ブル氏は、「ヨーロッパのプログラムが目指すべきは、自国で選手を育成することだと思います。先進的な野球国で育った二重国籍の選手はエリートチームを支えることはできますが、より良い未来を築く鍵となるのは、自国で育った才能でしょう」と加えた。

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