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モスグリーンの車体が特徴的な豪華クルーズトレイン「トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」が3月21日から、滋賀県や瀬戸内エリアを巡る「びわ湖周遊・せとうちコース」の運行を始めた。新たなコースでは滋賀県長浜市の渡岸寺観音堂や近江八幡市のヴォーリズ記念館などを立ち寄り観光地に設定。1泊2日の間に湖国の文化や地元食材を使った一流シェフの料理を堪能できるプランで、地域振興にも期待がかかる。

琵琶湖をぐるり

京都-下関間を走る1泊2日のコースに琵琶湖一周を組み込んだ。京都発は初日に、下関発は2日目に滋賀の観光地を巡る。

開放的な窓を通じて空の景色までもが楽しめる展望車

京都発の下りは、湖西線を経由して近江塩津でスイッチバック。北陸線へと入り木ノ本で途中下車する。国宝指定の「十一面観世音菩薩像」が安置された渡岸寺観音堂や、重要文化財の「木造千手観音立像」がある赤後寺に立ち寄る。その後、山口県岩国市の錦帯橋などを見学して終点の下関へと向かう。

下関発の上りは、初日に同県防府市の毛利氏庭園などを見学。瀬戸内海沿いの山陽線を走行して車中泊をしたのちに、東海道線の近江八幡に停車。キリスト教を伝えるため、明治38年に来日した米国出身のウィリアム・メレル・ヴォーリズが、日本人の妻と過ごすために建てた邸宅「ヴォーリズ記念館」で館長の特別講話を聴いたり、水郷で知られる古い街並みを楽しんだりできる。琵琶湖を反時計回りに走行して、終点の京都駅へ到着する。

乗客のおもてなしを担当するサービスクルーの岡村里菜さん(左)と高岸湖都さん=JR京都駅

一流シェフが監修

トワイライトエクスプレス瑞風は平成29年6月にデビュー。大阪-札幌間約1500キロを約22時間かけて走破し、27年に廃止された豪華寝台列車の名称やコンセプトを引き継いだ。

瑞風は10両編成で、定員は最大34人。展望車2両と客室を配した車両6両、食堂車とラウンジカーが連なる。客室は、7号車を丸ごと個室にした最上級クラスの「ザ・スイート」や「ロイヤルツイン」(13室)、「ロイヤルシングル」(2室)の3タイプがある。

トワイライトエクスプレス瑞風の客室「ロイヤルツイン」

車内には「琵琶湖真珠と卯山窯(うざんよう)の陶板」といった滋賀ゆかりの工芸品が展示され、滋賀の食材を使った一流シェフの料理も提供。下関発の上りコースでは2日目の昼食で、長浜市のイタリア料理店「ビワコラージュ」のエグゼクティブシェフ、市山技(たくみ)氏が監修したコース料理を堪能できる。市山氏は「滋賀の食材で構成することを意識した」と明かしつつ、瑞風の運行によって「地元の活性化にもつながれば」と期待する。

下関発の上りコース2日目の昼食で提供される「オリジナル信楽焼に合わせた前菜四点盛」

1人90万円弱の客室も

展望車からは、開放的な窓を通じて夜空を望むことができ、デッキに出ると眺望とともに沿線の風を直接楽しむことができる。

試乗会では、実際に瑞風が琵琶湖の周りを走行し、西に比良山系、東に湖が迫るという風光明媚(めいび)な湖西の絶景スポットを通過。時間調整のために停車した駅では、瑞風をバックに写真を撮影したり、手を振ったりする人の姿も見られた。

「びわ湖周遊・せとうちコース」の京都発の下りは3月21日に、下関発の上りは23日から運行を開始した。繁忙期の金額は、最も高いザ・スイートで1人当たり87万5千円(2名1室)。最も安いロイヤルシングルで1人当たり36万5千円(2名1室)となっている。

筆者:岡嶋大城(産経新聞)

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