【写真を見る】競技力向上と引き換えに? 沖縄の保護者3割が容認する “恐怖学習”ー副作用強い「怒鳴る指導」とスポーツ界の構造的課題【スポハラ特集 1話】

12月にはサッカーJ1町田ゼルビアの監督が、自らの意向に沿わない選手を「造反者」と呼んだり、コーチに対して大声で怒鳴るなどしてリーグから「けん責」処分を受けたばかり。沖縄でも新興のスポーツ高、エナジックスポーツの野球部監督が、部員にボールをぶつけるなどの体罰・複数の暴言で、謹慎1年の処分を受けた。スポーツ界のハラスメントは、枚挙にいとまがない。

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■ハラスメント「受けた」と答える部活生は毎年一定数存在

“彼” が亡くなったのは、南国沖縄でも凍える寒さとなった2021年1月のことだった。

「部活やめろ」
「早く行け。気持ち悪いんだよ」

空手の強豪、コザ高校で主将を務めていた彼は、当時の顧問から日常的に理不尽な要求や叱責を受け続け、高校2年だった17歳のとき、自ら命を絶った。

県の第三者委員会は、彼と顧問の間には主従関係を超えた「支配的要素」があったと指摘。それを止められなかった学校の体質にも問題があったと結論づけた。コザ高校空手部主将自死問題は、沖縄県の部活動のあり方の問題点を最悪の形で露呈させた。

県教育庁は問題をきっかけに「県立学校部活動実態調査」を毎年実施。2024年度の調査では、回答した部員(9802人)の1.8%にあたる181人が、部活動で暴力や暴言・ハラスメントを「受けたことがある」と答えている。この数字は毎回大きく変わることはなく、毎年2%前後の部員たちが「ハラスメントを受けたことがある」と答えている。

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