(CNN) デンマークはこのほど、情報機関の年次報告書で初めて米国を潜在的な安全保障上の懸念と位置づけ、欧州と米国の同盟関係に緊張が高まっている現状を改めて浮き彫りにした。
デンマーク国防情報局(DDIS)がまとめた報告書では、米国について「高関税の脅しを含め、経済力を用いて自国の意志を押し通そうと試みており、もはや相手が同盟国であっても軍事力の行使を排除していない」と警告している。
この評価は「大国はますます自国の利益を優先しており、目標達成のために武力行使する傾向が強まっている」とするDDISの幅広い分析の一部をなす。
CNNは在デンマーク米国大使館と米国の国家情報長官室にコメントを求めている。
報告書は米国に関する警告以外では、主にロシアと中国が突き付ける戦略上の脅威に着目。中国の台頭による不安定化や、それに伴う世界勢力図の変化にも焦点を当てた。
報告書は「NATO(北大西洋条約機構)に対するロシアの軍事的脅威は高まるだろう」と説明。「欧州の安全を保証する米国の役割に関して不透明性が存在する」ことを踏まえると、デンマークにとっては一段と懸念される状況だと指摘している。

グリーンランドは今年、米国とデンマークの関係の火種となった/Juliette Pavy/Bloomberg/Getty Images
デンマークと米国はNATOの同盟国で、通常は友好的な関係だ。しかしトランプ米大統領が今年、豊富な資源と戦略的重要性を持つ大西洋のデンマーク自治領、グリーンランドの取得に関心を示したことで、緊張が高まった。
最近のウクライナ和平協議や、欧州に対する前例のない対決姿勢を採用したトランプ政権の先日の国家安全保障戦略の中で、米国と欧州の戦略的優先順位の違いがあらわになり、米欧の関係が再び注視されている状況だ。

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