
米ニューヨーク証券取引所(NYSE)で4月撮影。REUTERS/Brendan McDermid
[11日 ロイター] – 米国株式市場はS&P総合500種(.SPX), opens new tabとダウ工業株30種(.DJI), opens new tabが終値で最高値を更新した。連邦準備理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で示した政策スタンスが予想ほどタカ派的ではなかったことが背景。一方、IT大手オラクル(ORCL.N), opens new tabの業績見通しを受けて人工知能(AI)関連投資への懸念が高まり、ハイテク株中心のナスダック総合(.IXIC), opens new tabは下落した。オラクルは10日発表した四半期決算で、業績見通しがアナリストの予想を下回ったほか、年間支出が従来の計画より150億ドル増えると警告。AIクラウドコンピューティングへの大規模な投資が資金の枯渇につながるとの懸念が高まり、株価が10.8%急落した。下落率は1月下旬以来の大きさとなった。
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場ではオラクルの債務保証コストが上昇。投資家は、オラクルが負債による資金調達に大きく依存しているため、2000年代初頭のドットコムバブルのようなAIバブルが発生する可能性があると懸念している。
これを受けて他のテクノロジー株も連れ安となった。
一方、この日は小型株で構成するラッセル2000指数(.RUT), opens new tabが1.2%上昇。また、S&P500バリュー指数(.IVX), opens new tabも0.6%高と、グロース指数(.IGX), opens new tab(0.12%安)をアウトパフォームした。
マニュライフ・ジョンハンコック・インベストメンツの共同チーフ投資ストラテジスト、マシュー・ミスキン氏は「市場でローテーションが起きている。世界的な成長再加速への期待から、小型株、ダウ、景気循環株はいずれも上昇し始めている」と指摘した。
市場ではまた、9─10日開催されたFOMCを消化する動きが続いた。FRBは政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げた。パウエル議長は追加緩和の一時停止を示唆したが、FRBが依然として高水準にあるインフレと労働市場の弱さの兆候のバランスを取ろうとする中、ドットチャートで2回の利下げが予測されていることが安心材料となった。S&Pの主要11セクターでは通信サービス(.SPLRCL), opens new tabと情報技術(.SPLRCT), opens new tabがそれぞれ1%、0.6%下落し、下げを主導した。フィラデルフィア半導体指数(.SOX), opens new tabも0.8%下落。一方、素材(.SPLRCM), opens new tabは2.2%高、金融(.SPSY), opens new tabは1.8%高と上昇率が高かった。半導体大手ブロードコム(AVGO.O), opens new tabは引け後に決算発表を控える中、1.6%安で通常取引を終えた。ただ、決算を受け時間外取引では4%上昇している。メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニー(DIS.N), opens new tabは11日、生成人工知能(AI)「Chat(チャット)GPT」を手掛ける米オープンAIに10億ドルを出資すると発表し、株価は2.4高で引けた。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.2対1の比率で上回った。ナスダックでも1.28対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は170億5000万株。直近20営業日の平均は173億9000万株。
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