ローソンとKDDI、それにエイチ・ツー・オー リテイリングの3社は、郊外の高齢化が進む地域で、買い物や交流、災害対応まで担う「地域の拠点」として機能するコンビニ中心の街作り「ハッピー・ローソンタウン」の構築に乗り出す。

 大阪府池田市伏尾台に2026年夏開店する店舗において、通信やAI、再生可能エネルギーを組み合わせ、暮らしを総合的に支えるモデルづくりを目指す。郊外ニュータウンの再生が各地で課題となるなか、大手3社が連携してインフラ機能を備えた店舗を整備する取り組みは珍しく、注目を集めそうだ。

 店舗は、かつて阪急バス営業所だった土地に建設される。周辺は買い物環境が限られ、高齢化も進んでいることから、日常の買い物を支える品ぞろえを強化する。ベーカリーや生鮮品まで扱うほか、店内には広いカフェスペースや多目的広場を設け、地域の交流を促す仕掛けを整える。

 
 

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 生活の困りごとをオンラインで相談できる「Pontaよろず相談所」も設ける。通信や金融、インフラなど幅広い分野の専門スタッフとモニター越しにつながる仕組みで、デジタルに不慣れな人でも利用しやすいよう設計する。KDDIはAIと通信技術を使った遠隔接客システムを提供し、将来は医療や福祉への応用も見据える。

 災害時には、地域の支援拠点としての役割を果たす計画だ。太陽光パネルや蓄電池、給電が可能なPHEV車を備え、停電時にも電源を確保できるようにするほか、衛星通信サービス「Starlink」で通信環境も維持する。店内厨房では、最低限の材料でつくれる災害用のおにぎりを提供できる体制を整え、食の支援にもつなげる。

 3社は、こうした仕組みを通じて、郊外地域での暮らしをどう再構築できるかを探る考えだ。人口減少や災害の激甚化が進むなか、コンビニを地域インフラの一部として位置づける動きがどこまで広がるのか、今後の展開が問われる。

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