【10月18日  People’s Daily】先ごろ中国経済の「半期報告書」が発表され、数多くのデータの中でも7.2%という輸出の伸び率が特に注目された。中国経済の強靭性(回復力)を示すデータとして、国際的なオブザーバーから感嘆と賞賛の声が上がっている。

この7.2%の基盤となっているのは、完備された産業システムであり、原動力となっているのは、科学技術革新と産業革新の深い融合である。その本質は、絶え間ない高品質な供給によって国際市場の需要に適応し続けていることにある。

 

一例を挙げれば、今年上半期の中国のハイテク製品輸出は9.2%成長し、9か月連続の増加を維持した。その中でも、ハイエンド工作機械、船舶、海洋エンジニアリング装備の輸出伸び率はいずれも20%を超えている。

この半年間、外部環境は激変し、中国経済の歩みは容易なものではなかった。しかし、企業であれ政府であれ、中国の揺るぎのない胆力と振る舞いは、いかなる激動にも動じないという印象を周囲に与えた。

ゆったりとした余裕、冷静で落ち着いた振る舞い、自信、荒波を恐れない姿勢、これが今日の中国だ。

ここ数年の高品質発展という大きな流れと実践が示しているのは、外部環境がどう変化しようとも、中国経済は自らのすべきことに集中し、揺るぎなく対外開放を拡大すれば、かつて毛沢東(Mao Zedong)が講話したように「大風や大浪が来ようとも、釣魚台に坐して穩やかなり」という姿勢が貫けるということだ。

■企業は冷静だ

「困難を考えていても仕方ない。ただひたすら実行するのみ。一歩一歩前進していくだけだ」「困難はいつだってあるものだ。今に始まったことではない」という精神で、自らの事業を進めている。

中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ、Huawei)」の任正非(Ren Zhengfei)CEOが先ごろインタビューで話した言葉は象徴的だ。「今年第2四半期、国際情勢が急変し、外部からの圧力が非常に強まった時に、中国企業は突然訪れた外部の困難に慌てふためくことなく、困難であればあるほど、より一層の勇気と強さを示した」と話した。

浙江省(Zhejiang)義烏市(Yiwu)は、中国の対外貿易動向の「バロメーター」であり「風向計」だ。

義烏小商品市場で秤(はかり)を23年間販売してきた店主の呂成均(Lu Chengjun)氏は「波乱を乗り越え、膠着状態の時には、なおさら冷静さを保つ必要がある」と話す。彼は一部の海外顧客から「注文キャンセル」を受けても、心の平静を保っている。「皆、慌てず落ち着いて、嵐の後に虹が現れるのを待っている」、彼は義烏の商人たちの本音をこう表現した。

外部の環境の変化に直面した義烏の商人たちは、待ったり頼ったりせず、内部を固めることに努め、イノベーションを強化し、品質を向上させ、ブランド力を高め、貿易の「フレンドシップ圏」を拡大している。

企業は経済活動の「基本細胞」だ。今それぞれの「経営主体」が、奮闘と粘り強さ、落ち着きと冷静さによって、経済の高品質発展という新たな天地を切り開いている。

■政府は冷静だ

昨年、深セン市(Shenzhen)の輸出額は2兆8100億元(約58兆1670億円)、前年比14.6%の伸びで、輸出の規模は32年連続で中国全土の対外貿易都市の首位を維持した。

しかし今年1月~5月期、深センの輸出は前年同期8.6%減少した。

一方、深センとは至近距離の東莞市(Dongguang)では同じ1月~5月期の対外貿易(輸出入)総額が17.4%増加し、そのうち輸出は11.2%増となった。ただし東莞市も、昨年1月~5月期の輸出は、その前年同期と比べ3.4%減少していた。

伸び率にそれぞれ変動はあるものの、深センと東莞の両政府は落ち着いた姿勢を保ち、引き続き実務的な措置で企業の課題解決、貿易の活性化、発展環境の改善に、着実かつ整然と取り組んでいる。

人びとがそこに見るのは「安定の中に進歩がある」という自信、そして高品質発展を揺るぎなく堅持する強靭性である。

波状的な発展、曲折を経ての前進、これこそが事物発展の法則である。自らの発展の確実性をもって、情勢変化の不確実性に対応し、断固として自らのすべきことを成し遂げる。これが中国人の哲学であり、信念だ。

7.2%という数字を通して、我々は中国経済の大きな強靭性と巨大な潜在力を目の当たりにし、そして中国人の平静さと冷静さを落ち着きと冷静さも感じ取る。これは一つの国家と民族の自信の表れなのである。(c)People’s Daily /AFPBB News

 

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