オーストラリアの失業率が予想を上回る上昇となり、就業者数の伸びも鈍化した。労働市場が緩みつつあることが示され、早ければ来月にも豪準備銀行(中央銀行)が利下げを再開する可能性が高まっている。

  豪統計局が16日発表した9月の失業率は4.5%。8月の改定値4.3%(改定前は4.2%)から上昇し、約4年ぶりの高水準となった。

  9月の就業者増加は1万4900人にとどまり、市場予想の2万人増には届かなかった。一方、労働参加率は67%に上昇した。

RBA Holds Line With Maximum Policy Optionality | Benchmark interest rate

 

 

  この発表を受けて、政策に敏感な豪3年国債利回りは11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、5月以来最大の下げ幅を記録。市場では今年中の豪中銀による追加利下げ観測が強まり、豪ドルは0.5%下落した。

  雇用統計は豪中銀の政策決定において極めて重要な指標とされる。労働市場の底堅さや逼迫(ひっぱく)が再び物価上昇圧力を招くとの懸念が、現在の慎重な利下げ局面における主な判断材料の一つとなっている。

豪州の雇用状況に変化

Source: Bloomberg

原題:Australian Unemployment Rate Jumps to Four-Year High of 4.5% (1) (抜粋)

— 取材協力 Garfield Reynolds

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