世界の富裕層が資金を移動させる先として、シンガポールが人気であることがわかった。世界の富裕層が資金を移動させる先として、シンガポールが人気であることがわかった。EYEPRESS via Reuters Connect裕福な起業家たちは資金の移動先として、シンガポール、イギリスそしてスイスに注目している。中国の創業者たちは不動産への投資を減らし、事業拡大から撤退しているとHSBCは伝えている。富裕層の移住が急増する一方、米中間の富の流れは急激に減少している。

世界で最も裕福な起業家は、ますます、実績のある富裕層の中心地へと資金を移動させている。シンガポール、イギリス、そしてスイスだ。

これが「2025年グローバル・アントレプレナーリアル・ウェルス・レポート(2025 Global Entrepreneurial Wealth Report)」の重要な結果だ。世界的な大手金融グループのHSBCが、アメリカ、イギリス、中国本土、インド、シンガポール、スイス、サウジアラビア、アラブ首長国連邦など、15市場の2939人のビジネスオーナーを、4月19日~5月21日にかけて調査した。

億万長者の移住が過去最高に…2025年に世界の富裕層を引き付けている10カ国 | Business Insider Japan

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その結果、世界の起業家の59%が、今後12カ月で、資産を国外へ移動することを考えていることがわかった。資産の送り先のトップはシンガポールだった。

シンガポールは、アジアの資金の逃避先となっており、東南アジア周辺だけでなく、インドや中東からの流入も引き付けているとHSBCは報告している。

スイスが、何世紀にもおよぶ銀行の評判のおかげで常に人を引き付けている場所である一方、イギリスは厚みのある金融市場と世界的ネットワークの機会をうかがう起業家を引き付け続けている。

だが一方で、中国の起業家は異なる方向へ向かっているようだ。

HSBCによると、中国本土のビジネスオーナーの38%が、不動産への投資を減らす計画だという。これは劇的な後退だ。中国は長年、不動産への過度な依存を富の基盤としてきた。

同時に、米中間の資本の流れは崩壊していると言ってもいいほどだ。アメリカに資産を移動する意向があると述べている起業家は、わずか6%だった。一方、中国への資金分配を検討しているアメリカ人起業家はわずかに1%だ。

この違いは、グローバル化のあり方が変わってきたことを示唆している。資本は、アジア、中東、ヨーロッパを結ぶ回廊を循環し続ける一方、2大経済圏からは離脱しつつある。

同レポートは、起業家らが非常に楽観的であることも示している。貿易戦争や政策の不安定さにもかかわらず、90%が富の増加を見込んでいる。

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