ロシア産原油の取引業者、インド国営製油企業に人民元決済要請=情報筋

 ロシア産原油を取り扱う業者がインドの大手国営製油会社インディアン・オイル(IOC)に対し、中国人民元での代金支払いを要請し始めた。人民元札が写っているイラストレーション。2022年5月に撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

[ニューデリー/シンガポール 7日 ロイター] – ロシア産原油を取り扱う業者がインドの大手国営製油会社インディアン・オイル(IOC)(IOC.NS), opens new tabに対し、中国人民元での代金支払いを要請し始めた。インドと中国の関係改善を好機とし、インド企業との決済手続きを簡素化しようとする動きだ。複数の業界筋が話した。

業界筋によると、IOCは最近、タンカー2、3隻分のロシア産原油の支払いを人民元で行った。

IOCはロイターのコメント要請に直ちには応じなかった。

ロシアのウクライナ侵攻を受けて欧米が対ロ制裁を始めて以来、長年ドルが支配的だった石油取引決済において、人民元やアラブ首長国連邦(UAE)の通貨ディルハムなど代替通貨の使用が加速した。

インドの国営製油各社は2023年、ロシア産原油の決済を一部人民元で実施したが、インドと中国の緊張が高まった時期だったためインド政府の不興を買い、中止した。ただ民間製油会社は引き続き人民元を使用している。

あるトレーダーによると、ロシアの石油生産企業への支払いに必要なルーブルに直接交換できるのは人民元だけなので、これまでは業者が受け取ったドルやディルハムをいったん人民元に交換する必要があった。業者は今、コストのかかるこの手続きを省こうとしているという。

欧米諸国が制裁でロシアからの輸入を停止したため、インドは海上輸送されるロシア産原油の最大の輸入国になった。

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Nidhi Verma

Nidhi Verma is an award-winning journalist working with Reuters. Presently, she is working as Team Leader-Energy in India. She has more than two decades of experience in covering India and global energy sector. Her stories show a new dimension of the energy sector, the nuances of the oil trade, the role of geopolitics and the diplomatic efforts that a country makes to mitigate the impact of external shocks.

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