米行政管理予算局(OMB)のボート局長は3日、トランプ政権がシカゴの交通インフラ事業向けの20億ドル(約2900億円)超の拠出を凍結したと発表した。政府機関の閉鎖が3日に入る中、つなぎ予算の可決に抵抗する民主党に圧力をかける狙いがある。

  「シカゴのインフラ事業向けの21億ドルを凍結した。地下鉄レッドライン延伸とレッド、パープル路線近代化プロジェクト向けが中心となる。人種に基づく契約によって資金が流用されるのを防ぐためだ。詳細は運輸省から近く発表される」と、ボート氏はソーシャルメディア、X(旧ツイッター)に投稿した。

  トランプ大統領はこれまで、政府閉鎖を利用して数千人規模の連邦職員を削減するとともに、民主党が支持するプログラムを削減する意向を示している。

  シカゴ交通局、イリノイ州のプリツカー知事、シカゴのジョンソン市長の報道官はいずれも現時点でコメントの要請に応じていない。

  ホワイトハウスの予算責任者であるボート氏は、政府機関の閉鎖が始まった1日以降、ニューヨークのインフラ資金180億ドルに加え、民主党支持州のクリーンエネルギー事業向け80億ドルを凍結している。

  シカゴは民主党の牙城としてトランプ氏が執拗に標的としてきた都市だ。犯罪や暴力が制御不能な状況にあると主張し、州兵派遣の意向を繰り返し示している。

  トランプ氏は2日、連邦職員の削減についてボート氏と協議しており、3日にも削減計画の正式な発表が行われる可能性がある。

  上院は3日に下院が可決したつなぎ予算案を再び採決する予定だが、法案が通過する見込みは薄い。上院が週末に採決を行う公算は小さく、そうなれば政府機関の閉鎖は来週まで続くことになる。

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シカゴ市の地下鉄レッドライン

Photographer: E. Jason Wambsgans/Chicago Tribune/Getty Images

 

原題:Trump Halts $2 Billion for Chicago Transit in Shutdown Play (3)(抜粋)

(上院の採決日程などを追加して更新します)

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