格付け会社のムーディーズ・レーティングスとフィッチ・レーティングスは26日、スペインの格付けをそれぞれ引き上げた。ユーロ圏の中で際立つ成長実績が評価された。

  両社は共に格付けを1段階ずつ引き上げ、ムーディーズは「A3」、フィッチは「A」とした。いずれも2012年以来の高水準となる。

  ムーディーズは26日の発表文で「スペインの経済力は一段と均衡の取れた成長モデルや労働市場の改善、銀行部門の強化によって高まっており、経済の耐性を強めている」との分析を示した。

  フィッチもスペインの「経済実績は予想を上回り、他の主要ユーロ圏経済を大きくしのいでいる」と、同様の見解を示している。

  スペインを巡っては、S&Pグローバル・レーティングも12日に格付けを1段階引き上げていた。ユーロ圏債務危機の最も厳しい局面で、投機的水準の1段階手前まで引き下げられていたスペインの信用力が、着実に回復していることを示している。

関連記事:スペイン格付けを引き上げ、対外バランスシート改善を評価-S&P

  今では状況が一変し、ギリシャやイタリアなど債務危機を経験した他の南欧諸国と共に、スペインは着実な上昇軌道にある。一方で、フランスは政治的不安定や財政問題が重なり、市場の思惑の焦点となっている。

原題:Spain Wins Double Upgrade at Moody’s and Fitch on Strong Economy(抜粋)

— 取材協力 Zachary Fleming and David Goodman

WACOCA: People, Life, Style.

Exit mobile version