中国政府は米国で事業を展開する自国企業に対し、価格競争を現地で行わないよう求めた。不安定な対米貿易休戦の継続に前向きであることを示唆している。

  中国商務省の声明によると、王文濤商務相は23日、訪問先のニューヨークで開いた会合で、電子商取引や通信、自動車部品など中国企業10社余りの代表者らに対して要請した。

  王氏は米側と「複数回の経済・貿易協議を通じ、一連の重要な共通認識に至った」とした上で、企業が状況を把握し、「積極的に対応する」よう期待すると表明。過剰生産能力を背景とした過当競争を意味する「内巻」にも言及し、国外に広げないよう呼びかけた。

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王文濤商務相

Photographer: Wang Zhao/AFP/Getty Images

  共産党中央政治局は7月、内巻を抑制する決意を強調。主要産業における過剰生産能力の管理を強化するとともに、地方政府による投資呼び込みを規制する方針も示していた。

  王商務相による今回の発言は、対米関係の安定化を図る一方、他国への輸出拡大に伴う摩擦リスクも認識していることを示唆している。米中の貿易対立が続く中、中国はインドやアフリカ、東南アジアなどへの出荷を急拡大させており、輸出先の地元産業に影響が及ぶとの懸念も広がっている。

原題:China Urges Its Companies to Avoid Taking Price Wars to the US(抜粋)

— 取材協力 Philip Glamann and Twinnie Siu

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