ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、国連総会の一般討論演説で、ロシアによるウクライナ侵攻で危険な軍拡競争が誘発されていると警告し、各国に対し戦争を止めるための支援を呼びかけた。写真は9月24日、国連総会で一般討論演説を行うウクライナのゼレンスキー大統領(2025年 ロイター/Bing Guan)
[国連 24日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、国連総会の一般討論演説で、ロシアによるウクライナ侵攻で危険な軍拡競争が誘発されていると警告し、各国に対し戦争を止めるための支援を呼びかけた。
ゼレンスキー氏は、ドローン(小型無人機)の軍事利用が急速に進む中、人工知能(AI)の登場によって軍拡競争が人類史上「最も破壊的」なものになったと言及し、兵器へのAIの利用を制限するための国際ルールを策定する必要があると指摘。ロシアのプーチン大統領はウクライナを越えて戦闘を拡大させようとしていると非難した上で、「いまロシアを止める方が、誰が最初に核弾頭搭載可能なドローンを開発するか頭を悩ませるよりも、はるかにコストは低い」と語った。
ゼレンスキー氏は北大西洋条約機構(NATO)に加盟するポーランドとエストニアへのロシアによる領空侵犯に言及し、プーチン大統領はウクライナでの戦争で新たな限界を試していると指摘。「ロシアのドローンはすでに欧州全域に飛来し、ロシアの作戦は各国に広がっている」とし、「プーチン大統領はこの戦争を拡大することによって継続させたいと考えている。誰も安全を実感することはできない」と述べた。ゼレンスキー氏は23日に国連総会に出席したトランプ米大統領とニューヨークで会談。トランプ氏は同日、ロシアの侵攻以降に奪われた領土をウクライナは全て取り戻せると確信していると述べ、それまでの立場を転換した。
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