ドイツ企業の景況感は予想外に悪化した。ドイツ経済の回復に取り組むメルツ首相だが、回復の芽が弱いことを浮き彫りにした。

  Ifo経済研究所が24日発表した9月の期待指数は89.7と、前月改定値の91.4から低下した。ブルームバーグが調査したエコノミストの予想は92への上昇だった。低下は5カ月ぶり。現状指数も悪化した。

  「現在の事業環境に対する企業の満足度は後退し、先行きへの期待も明らかに曇った」と、Ifoのフュースト所長は指摘し、「景気回復見通しにつまずきが生じた」との見解を示した。

German Business Confidence Unexpectedly Dips

 

 

  この結果は、S&Pグローバルが今週発表したドイツHCOB総合購買担当者指数(PMI)で示された好調ぶりとは対照的だ。ただ、PMIの数字は回復の強さを誇張している可能性があると一部のエコノミストは警告していた。

  ドイツ政府は2年間続いたマイナス成長の脱却しようと、防衛強化やインフラ近代化を目的とした大規模な支出計画に合意した。だが、企業側からは官僚主義の抑制など他の施策も進展させるよう求める声が上がっている。

  経済協力開発機構(OECD)は今週発表した最新の世界経済見通しで、ドイツの国内総生産(GDP)成長予測をやや引き下げ、今年を0.3%、来年を1.1%と見込んだ。ドイツの主要経済研究所による合同予測は25日に発表される予定だ。

 

原題:German Business Outlook Declines for First Time Since April(抜粋)

— 取材協力 Joel Rinneby, Harumi Ichikura, Kristian Siedenburg and Laura Malsch

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