Hondaのスーパーストックチームにとってはダブル快挙となり、National Motos Honda FMAがFIM耐久ワールドカップのタイトルを獲得し、Kaedear-Dafy-Rac41-Hondaが準優勝を果たしました。
F.C.C. TSR Honda Franceは、CBR1000RR-R Fireblade SPを駆るアラン・テシェがグリッド4番手から力強いスタートを切り、ボルドールで好発進を見せました。このフランス人ライダーは2周後には早くも首位に浮上し、2番手でマシンをコロンタン・ペロラーリに託しました。テシェがレースで最初にピットインしたライダーとなりました。
ペロラーリは2番手でコースに戻り、すぐに首位に返り咲きましたが、その直後に約20分間にわたってセーフティカーが入ったため、レースは一時中断となりました。その後もテシェとペロラーリが交代で先頭を守り続け、レースペースはやや劣るものの、羽田太河も貴重な周回を重ねてチームを支えました。フランス人ライダーたちは安定した走行と速いラップタイム、そしてミスの回避に注力し、この戦略が功を奏しました。5時間目にはテシェが1分52秒506という新たなレースラップレコードを記録し、圧倒的なスピードとポジショニングを見せつけました。
レースが8時間目を迎える時点で、F.C.C. TSR Honda Franceは依然として首位をキープしていました。しかし、テシェからペロラーリへのライダー交代に加え、ブレーキパッド交換による長いピットインが重なり、チームは貴重な時間を失い2番手へと後退しました。このタイムロスにもかかわらず、チームはレース前半終了時点で選手権ポイントを9点獲得しました。
その後もHonda #5ライダーたちは夜通し安定した走行を続け、CBR1000RR-R Fireblade SPの性能と相まって、F.C.C. TSR Honda Franceはレース中間点までトップを維持しました。
しかし、12時間を経過したところで、ペロラーリはマシントラブルによりピットに戻らざるを得ませんでした。メカニックスタッフが再出走に向けて懸命に修復作業を行いましたが、F.C.C. TSR Honda Franceはリタイアを余儀なくされました。
週末を通じて、Honda #5ライダーたちはCBR1000RR-R Fireblade SPのスピードと、トップレベルで戦えるチームの実力を証明しました。最終的に表彰台には届かなかったものの、1分53秒台の安定したラップタイムを記録し、レースラップレコードも更新したことで確かなポテンシャルを示し、チームは次シーズンへ向けて大きな手応えを掴みました。なお、2026年シーズンの開幕戦は4月16日から19日にかけてル・マンで開催されます。
Tati Team AVA6 Racingはグリッド6番手からスタートし、オープニングスティントはHonda CBR1000RR-R Fireblade SPを駆りヒューゴ・クレールが担当。クレールは力強いスタートを決め、わずか12周で4番手まで浮上しました。スイス人ライダーのランディ・クラメナッハーに交代後も、安定したペースでポジションをキープし、チームは上位争いを継続しました。
しかし、マルタン・ルノーダンのスティント中にブレーキの問題が発生し、チームは約8分間のロスタイムとなるピット作業を余儀なくされました。その結果、コース復帰時にはHonda #4は26番手まで後退してしまいました。
この大きな試練にもかかわらず、フランスチームは粘り強さを発揮。安定したラップタイムと計画的なスティント戦略により、Tati Team AVA6 Racingは徐々に順位を回復し、6時間経過時点では総合14位まで浮上しました。
しかし、レース中間点で再びマシントラブルが発生。チームはマシンチェックのためピットインせざるを得ませんでした。1時間を超える長時間のピット作業により、チームは大きく順位を落としました。ルノーダンがコースに復帰した時点で、再び26番手に後退していました。
レース残り3時間となった時点でTati Team AVA6 Racingはスーパーストックカテゴリーで8位を走行していましたが、再びピットインを強いられました。このような状況にもかかわらず、チームは順位を落とすことなくレースに復帰し、粘り強く走り切って最終的に6位でチェッカーを受けました。
Mana-Au Competitionは、マックス・シュミット、マルコ・フェッツ、ブレイデン・エリオットの3名の体制でCBR1000RR-R Fireblade SP #53を駆り、EWCクラス15番手で予選を通過しました。15時間を超える激しい耐久戦を経て、チームは着実に順位を上げ、同カテゴリー6位まで浮上しました。
このフランスチームは素晴らしいパフォーマンスを見せ、最終的にEWCクラスで4位、総合では9位で24時間レースを完走しました。
スーパーストックカテゴリーでは、CBR1000RR-R Fireblade SP #55を駆るNational Motos Honda FMAが、再びFIM耐久ワールドカップのタイトルを獲得しました。
バレンティン・スーシェ、ギョーム・レイモン、ヨハン・ニゴンの3名で挑んだチームは、ボルドールで見事3位フィニッシュを果たしました。
FIM耐久ワールドカップの前年度王者であるNational Motos Honda FMAは予選で苦戦し、スーパーストックカテゴリーでグリッド8番手からのスタートとなりましたが、チームの目標は明確でした。安定した走りとリスクを避けることに注力し、自分たちのスタイルでレースを進めてタイトル防衛を目指していました。
安定したペースと一貫した走りを武器に、チームは徐々に表彰台圏内に浮上。6時間経過時点でNational Motos Honda FMAは3番手を走行していました。
レース中間点では、スーパーストックカテゴリーで確固たる2位につけ、終盤の決戦に向けて万全の態勢を築いていました。
残り2時間となったところで、チームは確実な完走を目指して戦略的にペースを落としました。National Motos Honda FMAはボルドールで3位フィニッシュを果たし、十分なポイントを獲得してタイトルを防衛。2025年FIM耐久ワールドカップを見事に制覇しました。
Kaedear-Dafy-Rac41-Hondaは、スーパーストックカテゴリーで5番手からのスタートとなり、ディエゴ・ポンセットがCBR1000RR-R Fireblade SPを駆りオープニングスティントを担当しました。力強い走りを披露し、開始からわずか2時間でHonda #41は2位に浮上しました。
しかし、リアタイヤのトラブルによる長いピット作業と、ストップ&ゴーペナルティの影響で、チームは6時間経過時点で同カテゴリー6番手まで順位を落としました。それでも、安定したペースと粘り強さによってチームは巻き返し、レース中間点では3番手まで順位を戻しました。
レース終盤、残り2時間となったところで、Honda #41はスーパーストックカテゴリーで2位に浮上。卓越したチームワークと的確なコミュニケーション、そしてFirebladeの高い信頼性によって、Kaedear-Dafy-Rac41-Hondaはボルドールで2位を獲得し、昨年に続きFIM耐久ワールドカップ2位でシーズンを締めくくりました。
第88回ボルドールのスーパーストックカテゴリーを完走したその他のHonda勢としては、Team 113 VIP Moto-Sporting Moto-Dynoperfが8位でフィニッシュし、その後にAG Racingが続きました。さらに12位のTeam SLA Honda Toulon、15位のSlider Endurance、16位のWójcik Racing Team #777 SST、そして最後にLCR Enduranceが名を連ねました。
WACOCA: People, Life, Style.