アートとリサーチを通して「小さな国の善」に出会う新たな試み
人口6000人のまち、熊本県小国町(おぐにまち)で芸術祭「小さな国 十月」が2025年10月4日(土)から 11月3日(月・祝)まで初開催される。本芸術祭は小国町において研究者やアーティストがまちの人々や風土から見出したものを「国際小国学」として蓄積し、芸術祭として行う試み。映画監督・アートディレクターの遠山昇司が総合ディレクションを務め、 地域をリサーチし、その土地に潜む“善”を言葉にし、かたちにし、次の世代へと手渡していくことを目指している。
初回となる今回は「小さな国 十月」と称し、リサーチをメインに開催。会期中は、小国町内に滞在するリサーチャー6名との交流や、メイン会場となる坂本善三美術館での展示、映画上映と関連企画の町内ツアー、熊本市現代美術館でのインスタレーションといったプログラムに加え、実行委員の日比野克彦と本芸術祭アドバイザーの隈研吾による町内建築見学ツアーとトークイベントなど、小国町の5箇所で横断的に企画が予定されている。
小国町の風景
坂本善三美術館
坂本善三美術館
小国町の風景
プログラム
各プログラムの詳細、日時および会場は公式サイトから確認できる。
持ち寄って、持ち帰る「国際小国学」
会期中に6名のリサーチャーが小国町に滞在。町民とのリサーチや対話を記録し、ZINE『小さな国 十月号』を発行する。併せて、リサーチャーによるトークイベントなども開催。
リサーチャー
井上 岳一(日本総合研究所創発戦略センターチーフスペシャリスト)、家入 健生(NPO法人 BEPPU PROJECT ディレクター)、武田 知也(舞台芸術プロデューサー)、原田 真紀(インディペンデント・キュレーター)、松村 圭一郎 (文化人類学者)、米津 いつか (アートコーディネーター/編集者)。
開館から30年、坂本善三美術館の日々。
町立美術館として小国の人々の暮らしのそばで30年を歩んできた坂本善三美術館の歩みを関わりの深いアーティストと坂本善三による作品、そして町民の方々の活動で表現する。
小さな旅、おふたりと歩いてお話する。
建築家・隈研吾とアーティスト・日比野克彦とともに町並みや建築をめぐるツアー&トークイベントが2025年10月13日(月)に富くじ六花園で開催される。
映画を見てトイレをめぐるってどういうこと?
ヴィム・ヴェンダース監督『PERFECT DAYS』を小国シネ・ホールで上映。併せて小国町の公衆トイレをめぐり「小さな国の善」を見つけるツアーを開催。
小さな国の善、それは『しろい息』
遠山昇司総合ディレクターと小国高校生による映像インスタレーション。熊本市現代美術館での展覧会「収蔵庫の鳥たち」にて発表。
熊本・小国町芸術祭「小さな国 十月」開催概要
会期2025年10月4日(土)〜 11月3日(月・祝)会場坂本善三美術館、小国シネ・ホール、熊本県阿蘇郡小国町内各所URLhttps://smalllandproject.com/
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