ベセント米財務長官は、人民元相場が対ドルで上昇する一方、対ユーロでは下落していると指摘し、米国よりも欧州にとってより大きな問題になっているとの見方を示した。写真は、ユーロ紙幣と人民元紙幣のイメージ写真。2017年5月、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ市で撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[18日 ロイター] – ベセント米財務長官は、人民元相場が対ドルで上昇する一方、対ユーロでは下落していると指摘し、米国よりも欧州にとってより大きな問題になっているとの見方を示した。スペイン・マドリードでロイターとブルームバーグが15日に実施した合同インタビューで述べた。
ベセント氏は今週、中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」などを巡る中国との閣僚級貿易協議のためマドリードを訪問していた。
ベセント氏は日和見的な人民元相場切り下げについて中国の何立峰副首相と話したかを問われ、「彼らは米国に対してそれをやっていない。人民元は実際、今年は対ドルで強い」と語った。その上で「現在は対ユーロで過去最安値となっており、これは欧州にとって問題だ」と述べた。
ベセント氏は、米国の対中輸入関税によって米国の貿易赤字が縮小していると強調。また、中国の対米貿易は今年14%減少した一方、対欧州では6.9%増加したと指摘した。
人民元の下落が操作によるものかとの問いには、ベセント氏は「閉鎖的な通貨であり、(中国は)水準を管理している」と述べた。
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