(CNN) 英国のヘンリー王子が12日、ウクライナの首都キーウを電撃訪問した。同国の鉄道事業者が明らかにした。

ヘンリー王子は1年7カ月ぶりに父親のチャールズ国王と直接面会するために英国を訪問しており、その後キーウを訪問した。

ウクライナ鉄道は声明で「ウクライナの友人を私たちの列車に迎え入れることができて光栄だ」と明らかにした。ヘンリー王子に同行した英紙ガーディアンによれば、ウクライナ政府からの招待を受けた訪問だという。

ヘンリー王子は自身が設立した「インビクタス・ゲームズ財団」のチームとともに列車でキーウに到着した。

ウクライナのゼレンスキー大統領は今年2月、英ジャーナリストのピアーズ・モーガン氏との会見で、2022年のロシアによる全面侵攻以降、約39万件の軍人の負傷が記録されていると明らかにしていた。ゼレンスキー氏によれば、多くの兵士が複数回負傷しており、戦場への復帰がさらなるけがのリスクにつながっているという。

駅で歓迎を受けるヘンリー王子(右)/Railway of Ukraine Ukrzaliznytsi/AP
駅で歓迎を受けるヘンリー王子(右)/Railway of Ukraine Ukrzaliznytsi/AP

キーウ滞在中、ヘンリー王子は国立歴史博物館で開かれた集会に出席して、退役軍人への支援を表明した。王子は約200人の退役軍人と面会し、重傷を負った兵士のリハビリに向けた新たな取り組みについて意見を交わした。ロイター通信が報じた。

ヘンリー王子は「慈善団体が戦争を終わらせることはできないが、負傷した兵士の回復には大きく貢献できる」と語った。

ヘンリー王子は英陸軍におよそ10年間所属した。王室の一員としても兵士支援など多くの慈善活動に関わっている。王子は14年、負傷した退役軍人や現役軍人を対象とした国際スポーツ大会「インビクタス・ゲームズ」を創設した。

英国王室はロシアの侵攻と戦うウクライナへの支持を公言してきた。昨年はチャールズ国王の弟、エドワード王子の妻ソフィー妃がウクライナを訪れ、戦争に伴う性暴力の被害者を支援した。23年にはウィリアム皇太子がウクライナとポーランドの国境を訪れ、両国の部隊を激励していた。

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